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ブックマーク / xtech.nikkei.com (656)

  • 企業を襲う「定額減税」の対応コスト、費用対効果の発想を欠いたデジタル政策立案

    「突然、天から降ってきた」。2023年10月末、財務省や総務省、国税庁、厚生労働省の官僚6人ほどが官邸近くにある内閣官房の入る庁舎の一室に呼び集められた。複合機も置いていない部屋で配られた資料は物価高への経済対策だ。互いに面識もなく急に集められた官僚にとって寝耳に水だった。 「定額減税及び低所得者支援等」と書かれた経済対策は、岸田文雄首相と限られた官邸メンバーらが政治主導で決めたものだ。2024年6月から1人当たり4万円の定額減税と、所得が少なくて非課税などの世帯に現金を給付するというイメージが、霞が関特有のポンチ絵で描かれていた。「総理が絵を描けるんだと思った」と官僚の1人は振り返る。 「6月から減税」の大枠を変えられず なぜ減税を始める時期を6月にしたのか。その理由について政府は「春季労使交渉(春闘)による賃上げや賞与の時期で、減税を合わせることで所得の伸びが物価の上昇を上回る環境を確

    企業を襲う「定額減税」の対応コスト、費用対効果の発想を欠いたデジタル政策立案
    Guro
    Guro 2024/06/05
  • 定額減税なのに約2300万人に現金給付、コロナ給付金以来の規模に戸惑う自治体

    2024年6月に始まった定額減税では、企業とともに地方自治体が実務で大きな役割を担う。住民税の減税事務に加えて、複雑な計算を伴う所得減税の「調整給付」が自治体に任されているからだ。 減税の対象者が2024年の所得税から減税額分を引ききれないと見込まれる場合には、その差額を推定計算して現金で支給する。これを「調整給付」と呼び、対象者は政府推計で2300万人いる。減税対象の納税者6000万人の4割弱に相当する。新型コロナウイルス禍で日の全住民に給付した10万円の特別定額給付金以来の大規模な給付事務の負担が自治体に降りかかる。同時期の経済対策として「低所得者向け給付」もあるが制度は簡素だ。定額減税における調整給付の事務負担に比べればはるかに軽い。 実務を担当する基礎自治体(市区町村)の事務が煩雑になるためミスが生じる懸念もある。税理士など専門家からは「納税者は給与明細や自治体からの通知書類など

    定額減税なのに約2300万人に現金給付、コロナ給付金以来の規模に戸惑う自治体
  • 河野大臣「自治体ネットワークの三層分離やめる」、ゼロトラストアーキテクチャー導入

    河野太郎デジタル相は2024年5月31日、デジタル庁主催の記者会見で、自治体ネットワークの整備に関し今後の方針を明らかにした。会見の中で河野大臣は、自治体がネットワークのサイバーセキュリティー対策として運用してきた「三層の対策(三層分離)」をやめると述べた。 三層の対策とは自治体のネットワークを「マイナンバー利用事務系」「LGWAN接続系」「インターネット接続系」と業務に応じて大きく3つに分け、ネットワークごとに扱う情報や外部への接続環境を管理するもの。2015年の日年金機構による情報漏洩事故以降、自治体は総務省が定めた同対策に従いセキュリティー対策を打ってきた。 だが、ネットワークごとに使う端末を切り替える手間がかかる、端末間でデータを移動させるためにUSBメモリーを使うことで逆にセキュリティーリスクが高まるといった課題があった。河野大臣は会見の中で「1人1台のパソコンで効率的に業務が

    河野大臣「自治体ネットワークの三層分離やめる」、ゼロトラストアーキテクチャー導入
  • 給与明細の変更だけではない、「家族構成で金額が変わる」定額減税で企業がすべき対策

    物価高を受けた経済対策として、1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税制度が2024年6月1日から始まる。実務の重要な部分を担うのが企業だ。減税の対象になる納税者約6000万人のうち、企業が税金を天引きしている給与所得者はおよそ5000万人と見られている。 制度対応には「企業が負う事務が重い」と政府に対する批判が出ている。批判の矛先の1つが、給与明細に月々の減税額を記載するよう企業に義務付けたことだ。人事給与システムを提供するITベンダーの多くが、減税金額を記載する新しい給与明細の帳票を用意する対応に迫られている。これにより、給与明細の変更については企業は大きな負担なく対応できそうだ。 ただし企業の事務負担は他にある。減税額や減税の方法が家族構成や年収などで変わるためだ。従業員約200人の給与事務を1人で手掛ける、ある都内企業の人事担当者は「間違いや遅配が許されない給与を扱うだけに、制度の

    給与明細の変更だけではない、「家族構成で金額が変わる」定額減税で企業がすべき対策
    Guro
    Guro 2024/05/30
  • 坂茂氏設計の豊田市博物館、木の「えんにち空間」が市民の新たな活動拠点に

    愛知県豊田市に新たなランドマーク「豊田市博物館」が完成した。南隣に立つ豊田市美術館(1995年竣工)と共に市の文化拠点を担い、防災拠点の機能も併せ持つ。2024年4月26日の開館に先立ち、4月25日には開館式と内覧会が開催され、関係者や地元住人でにぎわいを見せた。

    坂茂氏設計の豊田市博物館、木の「えんにち空間」が市民の新たな活動拠点に
  • 「SIも14年かかった、新規事業は10年赤字でもよい」

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    「SIも14年かかった、新規事業は10年赤字でもよい」
  • 「S/4HANA」への切り替えでトラブルの江崎グリコ、1カ月経過も商品の出荷停止続く

    「プッチンプリン」をはじめとする江崎グリコのチルド品が店頭から姿を消した。2024年4月3日に実施した基幹システムの切り替えでトラブルが発生。同社が物流・販売を請け負っていた他社製品を含め、一部商品を出荷できなくなった。同月18日に出荷を一部再開したものの、トラブルは終息せずに再び出荷を停止。システム障害の影響で、当初業績予想より売上高を200億円程度押し下げるとみる。 「スーパーにもコンビニにも『プッチンプリン』が見当たらない」「『カフェオーレ』を長年愛して飲んでいるが、どこの店舗も販売休止中だ」――。2024年4月中旬、X(旧Twitter)で、このような投稿が相次いだ。 江崎グリコの看板商品が店頭から姿を消した理由は、システムトラブルによるものである。同社は2024年4月3日、基幹システムの切り替えを実施した。旧システムを独SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「SAP

    「S/4HANA」への切り替えでトラブルの江崎グリコ、1カ月経過も商品の出荷停止続く
  • 上司は気付いていない、新入社員が「報連相」できない理由

    毎年4月に新入社員研修を担当している筆者は、「報連相」という言葉を連呼しています。報連相とは、「報告、連絡、相談」の略です。 教科書通りの教え方だと、報連相とは「仕事の進捗を報告する、何かあれば連絡する、困ったことは相談する」ということになります。しかしこれをそのまま伝えても、なかなか適切に報連相ができるようにはなりません。 まず、新入社員は「報告」と「連絡」の違いに悩みます。実際はこれらを区別することにあまり意味はないのですが、「報告、連絡、相談」と教えられるとその違いを気にしてしまうのです。これらと比較すると、相談は理解しやすいようです。 筆者が講師を務める新入社員研修でも報連相の練習をしますが、身に付けてもらうのは容易ではありません。演習で実際にやってみたとしても、PREP法など伝え方の基を理解していない状態ではただのゲームになってしまいます。逆にPREPを意識しすぎて、話す内容を

    上司は気付いていない、新入社員が「報連相」できない理由
  • 都心に立つ立体回遊図書館

    東京都中央区で2022年12月、地上6階建ての図書館がオープンした。全面ガラス張りの閲覧室からは、建物の北側に設けた人工地盤の「つどいの森」を見渡せる。森林をモチーフとした内部デザインと合わせ、緑を身近に感じさせる空間となった。 北側に人工地盤の「つどいの森」を設け、全面ガラス張りとすることで明るく開放的な空間とした。前面道路のある東側(写真左)の地下には東京メトロ日比谷線が通るため道路からセットバックし、広場空間としている(写真:吉田 誠) 東京駅から東に1kmの都心部に、斬新な形態のガラス張り建築が完成した。東側の前面道路から見上げると、ガラス張りの外壁の位置は各階で異なり、壁面から突き出したスラブは各階で形状が異なる。 建物北側の大階段を上がると、森のような緑の空間が奥に広がっている。この緑に面する北面も外壁ラインが不規則に折れ曲がり、所々にガラスの箱が組み合わさって、印象的な外観を

    都心に立つ立体回遊図書館
    Guro
    Guro 2024/04/25
    (2023年の記事)“2023年4月22日~4月28日に読まれた記事の1位~10位を24年4月25日~5月1日に無料で読めるようにしました。”
  • 1位は「都心に立つ立体回遊図書館」

    日経クロステック建築面で、過去に公開したニュースをランキング形式でご紹介します。2023年4月22日~4月28日に読まれた記事の1位~10位を24年4月25日~5月1日に無料で読めるようにしました。

    1位は「都心に立つ立体回遊図書館」
    Guro
    Guro 2024/04/25
    “2023年4月22日~4月28日に読まれた記事の1位~10位を24年4月25日~5月1日に無料で読めるようにしました。”
  • グリコ基幹系トラブルがキリンビバレッジにも波及、「トロピカーナ」など出荷停止

    キリンホールディングスは2024年4月22日、子会社のキリンビバレッジが販売する一部のチルド(冷蔵)製品の出荷が停止していることを、日経クロステックの取材に対して明らかにした。同月に発生した江崎グリコの基幹システム障害の影響を受けたという。 4月22日午後8時時点で影響が出ている商品は「トロピカーナ」や「無添加野菜」シリーズなど一部のチルド製品だ。キリンホールディングスは2011年に江崎グリコと業務提携を行い、子会社のキリンビバレッジが扱う一部のチルド製品の販売を江崎グリコに委託している。 出荷に影響の出ている範囲は江崎グリコと業務提携している範囲に限られているとした。キリンホールディングスの広報は影響を受ける期間は不明だとして、「システムの復旧を待っている状況」と回答した。

    グリコ基幹系トラブルがキリンビバレッジにも波及、「トロピカーナ」など出荷停止
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    Guro 2024/04/23
    だよねえ。棚から見えなくてびっくりした。
  • 全銀ネットがNTTデータと保守期限延長を協議、次期システムの稼働延期も選択肢か

    全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が、銀行間送金を担う「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」の保守期限延長を巡って、NTTデータと協議することが明らかになった。2023年10月に発生した全銀システム障害を受けて、2027年を見込む次期システムの稼働を延期する選択肢を持つ狙いが透けて見える。 全銀ネットは2024年4月18日、同3月11日に開催した「全銀ネット有識者会議」の議事要旨や事務局説明資料などを公開した。同会議は有識者を交えて年1回開催しており、全銀システムに関する時宜を得たテーマについて意見交換する。全銀システム改革の方向性を固めていく上で、重要な場といえる。 筆者が議事要旨や事務局説明資料などを読み込む中で、ある部分に目がとまった。それは事務局説明資料の12ページに書かれた「要件定義・開発・試験・移行等を確実に行うため、保守期限の延長についてNTTデータと協議」と

    全銀ネットがNTTデータと保守期限延長を協議、次期システムの稼働延期も選択肢か
  • 運転免許センターで同時発生した「うるう年」の不具合、和暦設定が引き金に

    2024年の2月29日、新潟県警察・神奈川県警察・岡山県警察・愛媛県警察が運営する運転免許センターでシステム障害が発生し、運転免許証の更新や新規取得の手続きを中止した。うるう年による障害だ。 4県警への取材で、障害によって当日運転免許センターで免許証を受け取れなかったとみられる人は合計で約800人に上ることが分かった。しかし、影響はさらに大きい。神奈川県警では運転免許センターの最寄りである相模鉄道の二俣川駅に、免許証を当日交付できないと掲示した。同県警は掲示によって約100人が運転免許センターを訪れなかったと見積もっている。一連の障害はテレビニュースで大きく取り上げられ、X(旧Twitter)などのSNSでも周知が進んだため、影響は1000人規模になるだろう。 4県警は、運転免許センターの障害原因について、「免許証を作成する機器の不具合」だと回答した。さらに取材を進めていくと、いずれの運転

    運転免許センターで同時発生した「うるう年」の不具合、和暦設定が引き金に
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    Guro 2024/04/13
  • 富士通製メインフレームが残り700台の衝撃、保守期限までの撤廃に求められる策

    「まだ700台も残っているのか」――。富士通と米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)の会見を聞いた筆者の感想だ。両社は2024年3月18日、グローバルパートナーシップの拡大と顧客システムのモダナイゼーション支援を発表した。その中で、富士通の島津めぐみ執行役員副社長COO (サービスデリバリー担当)(現職)が同社のメインフレーム残存数に触れたのだ。 島津副社長によれば、現在約700台のメインフレームと約9400台のUNIXサーバーが稼働しているという。富士通は2030年度末にメインフレームの製造・販売から撤退し、5年後の2035年度末で保守を終える。UNIXサーバーは2029年度下期に製造・販売を終了し、2034年度中に保守を終える予定だ。 脱メインフレームは間に合わない 果たして2035年度末までに700台あるメインフレームをすべて撤廃できるだろうか

    富士通製メインフレームが残り700台の衝撃、保守期限までの撤廃に求められる策
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    Guro 2024/04/09
  • 小林製薬の紅麹サプリ死亡事件、健康被害拡大を招いた失策の深層

    5人が死亡、157人以上が入院──。小林製薬が起こした健康被害が最悪の事態に陥っている。紅麹(こうじ)原料を使った機能性表示品(サプリメント、以下紅麹関連製品)を摂取した消費者が腎疾患などを発症。2024年3月22日に同社は3種類の紅麹関連製品(「紅麹コレステヘルプ」と「ナイシヘルプ+コレステロール」、「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」)の自主回収(リコール)を発表した。その日から健康被害は拡大。冒頭の死者と入院患者の数字は同月31日時点のものだ。この事件を招いた小林製薬の失策は、「リスク情報の公表の遅れ」にある。 小林製薬が腎疾患の症例が出たことを初めて把握したのは同年1月15日だ。これに対し、紅麹関連製品に腎疾患の危険性があることを同社が世間に公表したのは、先のリコールを発表した日、すなわち同年3月22日である。人体に影響を及ぼす危険性があるリスク情報を公表するまでに2カ月以上も

    小林製薬の紅麹サプリ死亡事件、健康被害拡大を招いた失策の深層
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    Guro 2024/04/03
  • 高速道路の橋梁補強でまた設計ミス、パシフィックコンサルタンツ

    東京外かく環状道路(外環道)の橋梁の耐震補強設計で、パシフィックコンサルタンツが鉄筋の干渉など複数の設計ミスをしていたことが分かった。発注者の東日高速道路会社は同社に2024年3月1日から2カ月の指名停止措置を講じた。 パシフィックコンサルタンツは22年12月にも、東日高速から受注した関越自動車道の橋梁の耐震補強で構造計算などのミスを犯し、同様の措置を受けていた。 パシフィックコンサルタンツが外環道で担当したのは、埼玉県の和光市と戸田市にまたがる幸魂(さきたま)橋と、同橋に近接する新倉橋や新河岸川橋などの耐震補強設計だ。幸魂橋は荒川と彩湖に架かる橋長1485.9mの鋼橋で、荒川第一橋~第四橋の4橋に分かれる。このうち第三橋以外の3橋が業務の対象だった。 幸魂橋の一部である荒川第一橋。五洋建設・青木あすなろ建設JVの工事現場が見える。同JVは耐震補強工事の施工者として、パシフィックコンサ

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    Guro 2024/04/02
  • 複雑怪奇な「4万円減税」、業務システムの対応進むも企業の給与事務に募る不安

    経済対策として1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税が2024年6月にスタートする。制度の実務が明らかになるにつれて、実務関係者からは「複雑すぎる」と事務負担やミスの多発を心配する指摘が上がり始めている。 減税は所得税(国税)と住民税(地方税)に分けて実施するが、年収額や扶養親族の人数によっては減税のタイミングが異なってくるケースがある。減税と給付を組み合わせる、年末調整で残った減税分を一括で処理するなど、様々なパターンが出てくるからだ。 最も人口が多い給与所得者の世帯では、その実務を担うのは税金を源泉徴収している企業である。企業などに住民税額を通知している地方自治体も負担が大きいと見られている。企業を支援する税理士や、企業に人事給与パッケージソフトなどの業務システムを供給しているITベンダーからは「実務が複雑すぎて顧客企業にどう説明するかを思案している」との声が出ている。 岸田政権が物

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    Guro 2024/03/28
    うええええ
  • 米軍住宅跡に隈研吾氏の建築、横浜臨港南部で昭和に見た未来をたどる

    1:横浜元町ショッピングストリート、2:霞橋、3:キリン園公園(ビヤザケ通り)、4:横浜インターナショナルスクール、5:イオン牧店および周辺(旧マイカル牧)、6:浜マーケット、7:禅馬歩道橋、8:磯子アベニュー、9:ブリリアシティ横浜磯子(横浜プリンスホテル跡地)、10:汐見台団地A公園(通称「ぶた公園」)、11:汐見台小学校、12:汐見台中央商店街。オレンジ色の線は徒歩、青色の線はバスの移動を示す(出所:国土地理院の地図データに日経クロステックがデータを加筆) 2024年を昭和で勘定すると「昭和99年」。来年は昭和100年の区切りを迎える。今日では日常生活から政治・経済の最前線に至るまで、社会の各所で昭和的な価値観や仕組みの限界が露見する半面、ここ数年はデジタルネーティブの環境で生まれ育った10代半ばから20代後半の若者層、いわゆるZ世代を中心に「昭和レトロブーム」が広がっているとい

    米軍住宅跡に隈研吾氏の建築、横浜臨港南部で昭和に見た未来をたどる
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    Guro 2024/03/25
  • 横浜・磯子に残る柳宗理や象設計集団の思想、レジェンドの足跡をたどる

    大衆消費文化がピークに近づいた時代を彩った旧ショッピングセンターでしみじみと感傷にふけり、終戦直後から続くレトロなアーケード商店街では戦後の復興と発展で市井(しせい)の一人ひとりが主役だった時代を思う。あるいは、近代工業デザイン史のパイオニアが手掛けた歩道橋から、その発想の豊かさを感じ取る。横浜牧地区から磯子地区に至る根岸湾沿岸には、「昭和が見た夢」を夢想させるスポットがいくつかある。バスの車窓から眺める町並みを楽しみながら、こうしたスポットを探訪していこう。 1:横浜元町ショッピングストリート 2:霞橋 3:キリン園公園(ビヤザケ通り) 4:横浜インターナショナルスクール 5:イオン牧店および周辺(旧マイカル牧) 6:浜マーケット 7:禅馬歩道橋 8:磯子アベニュー 9:ブリリアシティ横浜磯子(横浜プリンスホテル跡地) 10:汐見台団地A公園(通称「ぶた公園」) 11:汐見台小学

    横浜・磯子に残る柳宗理や象設計集団の思想、レジェンドの足跡をたどる
    Guro
    Guro 2024/03/24
  • 人を大切にしないのが日本企業の伝統、特にIT部門やベンダーのひどさは折り紙付きだ

    いまだに「日企業は人を大切にする」と大きな勘違いをしている人が大勢いるようだな。そんな人たちはさぞかし所属する企業から大切にされているのだろう。だけど、それを一般化して「日企業の強み」みたいに錯覚している人もいるから片腹痛い。「極言暴論」を書き始めてから11年が経過しようとしているが、私が取材などを通して見聞きしてきたものは、人を便利使いして使い捨てる「人を大切にしない」日企業の姿ばかりだったぞ。 「日企業は人を大切にする」との勘違い、あるいは幻想はやはり終身雇用から来ているのだろうね。昭和時代の企業では(そして今でも残存しているが)、経営者が「社員を家族のように考えて経営する」などと、したり顔で話したりしていたな。企業はゲゼルシャフト(機能集団)であるはずが、日企業にはゲマインシャフト(共同体)の発想が持ち込まれたわけだ。そして「社員もその一員として一致団結して頑張る」ことによ

    人を大切にしないのが日本企業の伝統、特にIT部門やベンダーのひどさは折り紙付きだ