血液製剤アルブミンの承認申請にあたって試験データを不正に差し替えていたとして、田辺三菱製薬(大阪市、葉山夏樹社長)は24日、厚生労働省に承認取り下げを届け出た。製品は自主回収する。同社によると、昨年5月に発売以降、約800人に使用されたが、健康被害の報告もないという。 承認を取り下げるのは、同社と連結小会社「バイファ」(北海道千歳市)が共同開発した遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ注5%」。バイファ社などによると昨年暮れ、同製品の有効期間を延長する申請手続きを準備中、「試験データの差し替えがあった」と社内報告があった。内部調査をしたところ、製造販売承認申請のため提出した試験データでも、一部のデータが差し替えられていたことが確認された。このデータは、ラットを使った急性のアレルギー反応を調べる試験で、データの差し替えには品質管理責任者を含め計5人の職員がかかわっていたとみて、調べ