文=平野敦士カール/ビジネス・ブレークスルー大学教授(学長大前研一)、ネットストラテジー代表取締役社長 世界最高峰のビジネススクールといわれる米ハーバード・ビジネス・スクールでは、世界中の企業の事例(ケース)を基に実践的な授業を行うケーススタディという方式を採用していることは有名だ。 筆者はかつて同校にゲスト講師として招待され数回教壇に立つ機会があったことが縁で、今でもプレミアムエデュケーターとして最新のケースを読むことができるので常に最新のケースをチェックしている。 近年は日本企業よりも成長著しい中国やインドの会社のケースなどが増えていると感じていたが、この春の新しいファイナンスのケースの中に見慣れない名前の会社を見つけた。なんとケーキ屋さんだったのだ。 なぜ、あのハーバードでケーキ屋さんがケースになるのか? 興味をもってさっそくケースを読むと、もともとは東京の港区南麻布にあったセレブご