東京電力福島第1原発事故に伴い、除染事業で発生する汚染廃棄物などを保管する中間貯蔵施設の具体的な立地候補地12カ所が19日、国から地元自治体側に示された。国は「12カ所すべてが必要」と説明。原発立地3町に点在する候補地のうち9カ所が福島県大熊町で、同町を縦断する国道6号の東側が貯蔵施設で埋め尽くされるため、多くの町民が帰還できない可能性がある。 【図で見る】国が提案した中間貯蔵施設の候補地 「中間貯蔵は避けて通れない。門前払いではまずいんで、調査を否定的に考える必要はないのかなと思う」。大熊町の渡辺利綱町長は細野豪志環境相らとの会合後、現地調査を受け入れる発言をした。 国が3月、大熊町などに中間貯蔵施設の設置案を提示した際には「早い段階から候補地を絞り込んだことは不愉快だ」と反発したが、渡辺町長は住民同意についても「ある程度意見は聞く」とだけ述べ、全町民の同意取りつけは必ずしも必要が