これまで「和魂漢才」と「和魂洋才」で生きてきた日本人。グローバル化が急速に進む中で、日本人はあらためて「日本文明とは何か」「日本人とは何か」を問われている。これからの時代を生き抜くために、日本人に求められる教養とは何か――。 宗教学者の山折哲雄氏が、有識者との対談を通して、日本人の教養を探る。 ※ 対談(その1):教養の出発点は、「日本人とは何か」 対談(その2):日本人の「心イズム」とは何か? 対談(その3):西洋に深い影響を与えた、日本人リーダー 科学技術の世界に宗教界が何を言うかが、問われる 山折:やっぱり今、科学技術が非常に発達してしまった時代だから、その科学技術の世界に対して宗教界が何を言うか、宗教者が何を言うかがものすごく問われている。 私はよく科学者に問いを突きつけるんです。いやらしい問いを。 私は生命科学の最先端の分野で話題になっている遺伝子というものを、一度も実感したこと