京都大学の学生寮のひとつである吉田寮は今、存続をかけて大きく揺れている。築105年という建築的意義や「市民と考える吉田寮再生100年プロジェクト」の活動経緯は前編にまとめたが、後編では退去期限1週間前に実施されたシンポジウムの様子を中心にレポートする。 退去期限1週間前に開催された再生提案シンポジウム 吉田寮からの退去期限が残り1週間に迫った2018年9月23日(日)、寮近くの京都大学人間環境学研究科棟地下大講義室を会場に「市民と考える吉田寮再生100年プレゼン&シンポジウム」が開催された。当日は160人ほどの一般参加者が集い、テレビ2社、新聞4社、ウェブメディア1社、ドキュメンタリー1者と、さまざまなメディアが集まるなど、社会的関心の高さが現れた。 ▲吉田寮前に掲げられたタテカン型のポスター 大講義室の前のホワイエでは午前中にポスターセッションが行われ、提案作品を前に、提案者らは参加者や