すっかりラブコメ枠として安定感を増してきているTBSの火曜ドラマ枠。原作もの・オリジナルものも問わず、筋書きや登場人物設定などではこのジャンルの王道を貫きつつも、前クールの清野菜名やその前の二階堂ふみと、ヒロインのキャスティングに関してはあえて王道路線を外し、技量を優先させてジャンル全体のクオリティアップを図ろうとしているような気概を感じることができる。1月11日に放送がスタートした『ファイトソング』(TBS系)は、岡田惠和のオリジナル脚本のもと『おかえりモネ』(NHK総合)を走り抜いた清原果耶を主演に迎えたラブコメであり、第1話からこの枠らしさがあふれている。 児童養護施設で育ちスポーツ推薦で大学に進学した木皿花枝(清原果耶)は、空手の日本代表を目指し大会でも優勝を果たすが、直後に事故に遭ったことでその夢を絶たれてしまう。目標を失い自堕落な日々を過ごし、同じ養護施設で育った夏川慎吾(菊池