夏にかけて行われる中学校教科書の採択を適正に行うよう文部科学省が通知を出した。現場教員の推薦をうのみにして決める悪慣行をなくすよう求めている。 教職員組合などの特定の政治主張を排し、教育委員会が責任を持って選ぶ本来のやり方で採択を行うためだ。子供たちが使う教科書を公正、公平な視点で選ぶのは当然である。 来年度から使われる中学教科書は先ごろ検定結果が公表された。今後、市町村教委などがどの教科書を使うか8月末までに決め、文科省に報告される。 今回の通知では、現場教員らが推す1、2社程度の中から選ぶ「絞り込み」と呼ばれる行為の禁止が明記された。 採択では、教員らが調査員として各教科書の特徴などを調査研究し教委に資料を上げる。地域によってはその段階で1、2位など順位がつけられ、教委がそのまま追認する例があった。