岸田文雄外相は5日の参院安保法制特別委員会で、日本共産党の大門みきし議員が「中国脅威」論に根拠がないことを事実に基づいて指摘したのに対して、「日本政府は中国を脅威とみなしてはいない」と明言しました。戦争法案を押し通すために政府・与党が盛んに宣伝している「脅威」論が成り立たないことを、政府自身が認めた形です。 (関連記事) 大門氏は、南シナ海や尖閣諸島問題での中国の一方的行動に対し日本共産党が批判的立場を表明してきたことにふれるとともに、デニス・ブレア元米太平洋軍司令官が南シナ海を「軍事対立のない地域」と冷静な見方をしていることを紹介しました。 中谷元・防衛相は同元司令官の発言を「承知している」とする一方で、中国の行動がアジア太平洋地域で緊張を高めているとする最近の米戦略文書などをあげました。これに対し、大門氏は「与党は中国を『脅威』というが、防衛省はどうなのか」とただしました。中谷氏は「中