ロンドンの英イングランド銀行前で掲げられたポンド紙幣(資料写真、2009年3月5日撮影)。(c)AFP/CARL DE SOUZA 〔AFPBB News〕 ポンド安は「ハードブレグジット」の痛みがどれほど大きくなるかを暗示している。 英ポンドがナイジェリア・ナイラ、アゼルバイジャン・マナト、マラウィ・クワチャといった通貨と比較されることはめったにない。だが、ブルームバーグがまとめた対米ドルレートの年初来変化率のランキングによれば、英ポンドは154通貨の中で最も低いグループに属している。 ブレグジット(欧州連合=EU=からの離脱)を決めた国民投票以降、英ポンドの実効レート*1は15%下落しており、2008~09年の世界金融危機時に記録したレベルにまで落ち込んでいる。 この急落の原因は、テリーザ・メイ首相の率いる英政府が「ハードブレグジット」、すなわちEUの関税同盟からも単一市場からも離脱す