この記事の3つのポイント 欧米の新薬が日本に入ってこないドラッグロスが深刻化 新薬開発の主役となった新興企業は日本への関心が薄い 官民を挙げて日本市場を知ってもらう取り組みが必要だ 「希少がんというと珍しい病気のように思われるかもしれないが、がんの15~20%は希少がん。ところが希少がんの薬が日本に入ってこないので、一般的ながんに比べて生存率が低いといわれている」 こう話すのは日本希少がん患者会ネットワークの眞島喜幸理事長だ。がんと診断されてからインターネットで調べて、海外で使われている抗がん剤が日本で使えないことを知って連絡してくる人もいるが、「その薬を日本で使えるようになるまでの間に亡くなってしまうような例もある」という。 同団体は、希少がんの患者会の連携組織として2017年8月に設立され、日本への新薬導入促進などを求める活動をしてきた。眞島氏は「米国で承認された抗がん剤の新薬の半数以