紹介 福島第一原発廃炉に伴うALPS処理水の海洋放出は、放射性物質のリスクをどう考えるか、放出が被災者の福島県にどんな影響を与えるか、などの議論が行われて、一致点が形成されるべき課題であった。 処理水問題を解決するために最も適切な道すじを見出すことは、被災地の今後を少しでも良くしていくことにつながる。 そのために、さまざまな分野の執筆者がこの問題を科学・技術的、社会的な側面から分析し、どう解決していけばいいかを提案する。 目次 はじめに―この本で伝えたいこと― 第1章 ALPS処理水とトリチウムの基礎知識 第1節 ALPS処理水の基礎知識(野口 邦和) 第2節 トリチウムの放射線影響とALPS処理水海洋放出のリスク(児玉 一八) 第2章 なぜ漁業者は処理水の海洋放出を認めないのか(濱田 武士) 第3章 福島県民は海洋放出をどう受け止めたか 第1節 マスメディアはどうあるべきだったのか(大森