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われわれは、藤井聡太七段の将棋をリアルタイムで観ることが出来る時代に生まれて幸せだ。 「何が凄いのか」がわかれば、ますます楽しくなる 藤井七段はさる6月4日に永瀬拓矢二冠に勝ってヒューリック杯棋聖戦の挑戦者に名乗りを上げた。コロナで対局日程が遅れて最年少でのタイトル挑戦記録の達成が危ぶまれたが、非常事態宣言解除後に東西の行き来を伴う対局が解禁されて、記録が達成された。史上最年少となる14歳2カ月でのプロ入り以来注目を浴び続けた藤井七段だが、また新しい記録を作った。 そして、その4日後の6月8日には、棋聖のタイトルホルダーである渡辺明三冠との第一局に臨んで勝利を挙げた。いよいよ6月28日には第二局が行われる。 本稿で、筆者は一将棋ファンとして、藤井七段の将棋を観ることを読者にお勧めする。もちろん、専門的な将棋の解説は筆者の手にあまるので、将棋ファンとして藤井七段の将棋を観るうえでのポイントを
アメリカで人種差別撲滅のための「Black Lives Matter」運動が続く中、映画『風と共に去りぬ』がストリーミングサービス「HBO Max」の配信ラインナップから削除されたことが話題を呼んでいる。 映画史に残る不朽の名作が問題視された理由は、「奴隷制を肯定的に描いたり」「南部戦争以前の南部を賛美したり」しているからだと言われている。 「問題と思われるシーンがあるなら、そこを削除すればいいのでは」という意見も聞いた。しかし、それでは問題は解決しない。 “不朽の名作”はなぜ削除されたのか? 今、どうしてこの映画が問題視されるのか。それを語る前に、背景をクリアにしておきたい。まず、配信中止を決めたのはワーナーメディアのストリーミングサービスHBO Maxのみで、アメリカで『風と共に去りぬ』が見られなくなったわけではない。また、HBO Maxの措置は、あくまで一時的なものである。 次に、ワ
新型コロナウイルスの治療法探しに躍起になっているトランプ大統領は、抗マラリア薬が有力な治療薬候補になるとぶち上げた。その一方で、同氏の国際的な盟友の1人が「ある切り札」を世界に売り込んでいた。その「切り札」とは、新型コロナとの戦いでの決定打になる可能性があるとされる、淡黄色の錠剤だ。 希望の光とされるこの抗ウイルス薬は「アビガン」の名で知られ、日本の安倍晋三首相が声高に推奨している。 安倍首相は記者会見や、トランプ大統領およびG7(主要7カ国)首脳との電話会談などで日本製のこの薬を売り込んできた。安倍氏はアビガンの備蓄を3倍に増やすために約1億3000万ドルの予算を確保し、世界数十カ国に対しアビガンの無償提供を申し出てもいる。 安倍首相がごまかす重要事実 しかし安倍氏は、ある重要な事実をごまかしている。アビガンが実際に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して効果を発揮するという
パワハラ防止対策は事業者の義務となるが、パワハラが蔓延する企業はその体質を変えることができるのだろうか。 『週刊東洋経済』3月16日発売号は「三菱150年目の名門財閥」を特集。幅広い事業分野に根を張る日本最大の企業グループの強さと、足もとで山積する課題を追った。その中で、三菱電機で蔓延するパワハラ問題を取り上げた。 2019年8月、三菱電機の男性社員(20代)が自ら命を絶った。男性は同年4月に入社し、兵庫県尼崎市の生産技術センターに配属された新人だった。残されたメモにつづられていたのは、指導員から受けた暴言の数々だ。 「飛び降りるのにちょうどいい窓あるで」 「次、同じ質問して答えられんかったら殺すからな」 「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓あるで、死んどいたほうがいいんちゃう?」 2019年8月に自殺した男性新入社員が残したメモ。指導員から言われたという「殺すからな」「自殺しろ」などの言
スマートフォンでの自撮り(セルフィー)中に死亡する、「死のセルフィー」が多発している。2018年9月に発表された全インド医科大学などの調査によると、2011年10月から2017年11月までにセルフィーによる137件の事故が起き、259人が死亡していることがわかった。 自撮りによる死亡事故は国内でも起きている。2017年2月、神奈川県座間市の公立中学校で、3階の屋上から3年生の男子生徒(15歳)が転落して死亡。生徒は同級生8人と卒業記念や、思い出づくりのために自撮り写真を撮っており、屋上が施錠されていたので窓から出てさく伝いに渡ろうとしたところを誤って転落したと考えられている。 このように自撮りで事故や死亡につながる例は少なくない。過激な自撮りも流行中だ。自撮りの現状とともに、過激化する理由と危険性について解説したい。 死亡者の多くは10代、20代 SNSなどで驚くような自撮り写真を見かけた
作業服のワークマンが、驚くべき変貌を遂げている。現在も主力事業は作業服に変わりはないが、その延長線上で生まれたアウトドア用やスポーツ用のPB(プライベートブランド)が爆発的に売れているのだ。しかも、購入しているのは若者や女性を含めた作業服を着ない人たち。インスタグラムで「#ワークマン」と入れると、しゃれた写真がずらりと出てくる。 ワークマンの変化を実感できるのが、9月上旬「ららぽーと立川立飛店」にオープンした店舗だ。60坪と通常のワークマン店舗より4割ほど小さい店は、同社が2016年から展開している「アウトドア用」「スポーツ用」「雨用」のPBを扱っている。ネオンカラーのジャケットやランニング用インナー、バックパックが並ぶ様子は、一見、アウトドアの店かと見まがうほどで、言われなければワークマンの店とは気がつかない。 新店舗は初日にレジ待ちの長い列 その新業態「ワークマンプラス立川立飛店」は、
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今回私たちの事務所へマネー相談に訪れたのは、大手メーカーで総合職として勤務している39歳のE男さんと専業主婦の奥様C子さんです。6歳になる息子さんが1人います。 誰もが知っている大手メーカーに勤めるE男さんの年収は約900万円。現在は会社の社宅に住んでいるそうですが、そろそろ家を購入したいとのこと。2人目の子どもも考えているそうで、将来のマネープランについてご相談にいらっしゃいました。 年収900万円で都心7000万円のマンションは買える? E男さんは、大手メーカーに勤務する39歳の男性。総合職として働くE男さんの年収は900万円です。現在の会社員の平均年収が400万円程度なので、年収900万円と聞くと、世間的にはかなりの高収入というイメージがあるでしょう。お話を伺ってみると、E男さんも、C子さんも「うちの家庭は高給取り」という意識がすごくあり、「ブランド志向」であることがわかりました。
この数週間、米議会でバラク・オバマ前大統領の任期中に導入された「オバマケア」を撤廃する共和党案が議論される中、ひとりの日系米国人女性議員に米国人の注目が集まった。 彼女の名前はメイジー・ヒロノ。ハワイ州選出の上院議員だ。2012年、上院議員に選出された初めてのアジア系米国人女性として話題にもなった同議員が、ここへきて再び耳目を集めている理由――それは、彼女が5月に腎臓がんのステージ4との診断を受けたにもかかわらず、議案採択のためにハワイから首都ワシントンに渡り、ライバルの共和党議員たちに、オバマケア撤廃に反対票を投じるように呼びかけたからだ。そして、そのときのスピーチが、「心に響いた」という人が後を絶たないのである。 実は当初、米国の"主要メディア”がこのスピーチを取り上げることはなかった。が、リベラル系政治ブログDaily Kosが取り上げたことで、徐々に大手メディアでも伝えられるように
【2018年3月5日13時00分追記】本記事初出時のタイトルは『B-CASカードは4K/8Kになると"悪質化"する』でしたが、本記事が、現行B-CASカードではなく、広くCASについて述べたものであることを明確にするため、『CASは4K/8Kになると"悪質化"する』に修正しました。 総務省は今年1月、2018年12月1日から4K/8Kの実用放送を開始することを明らかにした。それにともない、各メーカーは対応チューナーの開発を始めなければならないタイミングに差し掛かっている。 ところが、この次世代放送に際し、消費者の目線からは看過できない運用ルールの変更が、NHK主導で進められようとしていることが筆者の取材で明らかになった。 チップの価格がレコーダーに上乗せされる その実態を端的に説明すると、「消費者の負担増」である。 これまで消費者は放送の暗号化および契約者識別に用いるICチップ(現行方式で
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ごく普通の無名の人がツイッターに何か少し不穏当なことを書き込む。その人のフォロワー自体はせいぜい100人くらいのものだ。しかし、それが何かのきっかけで大勢の人たちの目に触れ、非難の嵐となってしまうことがある。 これが、いわゆる「炎上」だ。僕は、実際に炎上の事件の犠牲者となった人物に多数会い、話を聞いてきた。会うと皆、ごく普通の「善良な市民」たちだ。ただ、炎上によって何もかもを失い、憔悴(しょうすい)「しきっている。本当に、皆がそろいもそろってそうなのだ。 ジョークのつもりの「つぶやき」が、悲劇の始まり 僕が会ってインタビューした1人が、ジャスティン・サッコである。彼女は「世界最大のツイッター炎上」の当事者だといっても過言ではない。発端は、彼女がアフリカへ向かう空の旅の最中に、本当に軽い気持ちで書いたツイートだった。 「アフリカに向かう。エイズにならないことを願う。冗談です。言ってみただけ。
「リッツ」と「ルヴァン」。昨年、大きく話題になった2つのお菓子だ。 リッツといえば、46年間にわたって山崎製パンの子会社、ヤマザキビスケット(元ヤマザキ・ナビスコ)がライセンス製造・販売を行ってきたビスケットのブランドである。だが、本家モンデリーズ社の日本法人が自社製造・販売に切り替える方針を打ち出したため、ヤマザキは2016年8月末でリッツの生産を終了。同9月から社名をヤマザキビスケットに変更し、後継商品となるルヴァンの製造・販売を開始した。 ヤマザキは国内生産だったため、旧リッツの流れをくむルヴァンの味は日本人好みともいわれた。しかし、モンデリーズ社も負けてはいない。リッツとルヴァンの味について、多くの人たちが食べ比べ、さらに、優劣について論じた。 その後、2商品の攻防戦はいったいどうなったのか。実際のPOSデータを見てみた。5000万人規模の消費者購買情報を基にした全国標準データベー
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