自動車の価格がどんどん高くなっている。製造コストや開発コストの増大に加えて、先進装備の充実や安全性向上も求められているからだ。メーカー、ディーラー、そしてユーザーにとって、高額化はどのような意味があるのか。 軽自動車でも200万円を超える価格が珍しくなくなってきた。軽自動車だけではない。輸入車も国産車も昨今、軒並み価格が上昇している。クルマの価格は10年前と比べて、どれくらい高くなっているのか。代表例を挙げてみよう。 ベーシックカーとして、トヨタ「ヤリス」と13年前の「ヴィッツ」(2世代前)を比較してみると、ヤリスのガソリンエンジン・FF(前輪駆動)では中心となるグレード「X」の1.5L車は185万7000円だ。それに対してヴィッツは1.3Lの「U」が141万2000円と、44万5000円も安い。 3割も価格が上昇しているのも驚きだが、ベーシックカーの中間グレードが185万円もするのは、か