雄安新区の中心部に建設された「雄安商務服務中心(ビジネスサービスセンター)」=河北省で2024年3月29日午前11時29分、岡崎英遠撮影 中国の習近平国家主席が2017年に打ち出した新都市「雄安新区」の建設が、4月で7年を迎えた。北京市近郊に先端デジタル技術を駆使し利便性の高いスマートシティーを建設するという巨大プロジェクトで、これまでに6700億元(約14兆231億円)以上を投入。しかし、習氏のトップダウンによる官製の「理想都市」にいまだ活気は見られず、民間活力によって中国南部の漁村を人口1000万人以上の大都市に変えた鄧小平時代の「経済特区」との違いが浮き彫りになっている。 北京市から南西に約100キロ。昨年末に全面開通したばかりの高速道を走ると畑の中に突然、高層ビルが…