(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページ(「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次)に戻る) *激しくネタバレしています。「ノルウェイの森」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」への言及があります。 それでは、「スプートニクの恋人」の書評を始めます。 「ノルウェイの森」書評(「ノルウェイの森」書評⑫~この小説の結末は? 参照)でも触れたように、この小説はすみれが「ノルウェイの森」における主人公の立場になり、「ぼく」が緑の立場に入れ替わる小説です。そして緑の立場である「ぼく」は、地獄巡りをしているすみれを待ち、すみれが現実世界に戻って、電話で「ぼく」に告白してきたのを受け入れます。 この小説の構造は以下のとおりとなります。 1.すみれが、ミュウに恋をする。 2.ミュウが、自分の「過去」をすみれに告白する。 3.すみれが、ミュウに告白する。