再審初公判を終え、メモを見ながら報道陣の質問に答える菅家利和さん=21日午後、宇都宮市、林敏行撮影 90年に栃木県足利市で当時4歳の女児が殺害された「足利事件」の再審で、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)は21日、無期懲役刑が確定した菅家利和さん(63)を有罪とする決め手となった警察庁科学警察研究所(科警研)のDNA型鑑定が誤りだったかどうかを検証するため、専門家の証人尋問を行うことを決めた。菅家さんが取り調べの際に「自白」した様子を録音したテープの提出も検察側に命じた。 この日午前から開かれた初公判で、菅家さんは「冤罪に苦しむ人が二度と生まれないよう、十分な証拠調べを行って事件の真実を明らかにし、私の納得のいく無罪判決を下していただきたい」と述べた。弁護側は午後に行った冒頭陳述で、有罪認定の根拠となった科警研の鑑定と捜査段階の菅家さんの「自白」を証拠から排除するよう要求。そのうえで、この二