近頃会ったひと ここ一週間で、青森、東京、新潟と移動しました。やりくりの事情があったとはいえ、もう少し落ち着かないといけないと反省しています。 青森は恐山で、宗教学者で文筆家の島田裕巳氏と雑誌の対談をしました。ビジネスマンによく読まれる雑誌で、編集者から示されたテーマもそれらしいものでしたが、私は島田氏本人に関心があったものですから、好きなようにしゃべっていたら、島田氏もそのテーマをほとんど意に介さず、結果的にいささかディープな、私としては勉強になり、また大変面白い対談となりました。 その中で島田氏が、明治以後現在までの日本人の仏教理解は、西欧近代の学問体系を思考の枠組みとして潜在させており、したがってそれは、結果的に一神教的思考に浸透されている、という趣旨のお話をされました。 実にもっともな指摘で、私もかねてからそう思っていましたが、「一神教的思考」を「形而上学的理念」ととれば、すでに密