5年前、210万ドル(約3億2000万円)という驚異的な価格で発売された遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」。1回限りの投与で効果をもたらすと期待されたが、当初想定したほど売上げが伸びず、販売するスイス製薬大手ノバルティスに対する圧力が高まっている。
厚生労働省は2月「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を発表した。文筆家の御田寺圭さんは「喫煙や飲酒など、『健康には悪いけれど、たのしいもの』を排除していく社会の流れがある。この流れが加速すれば、排除の対象は広がっていくだろう」という――。 「健康を維持すること」がモラルになりつつある コロナのパンデミックが収束したあと、「健康を維持すること」はいずれ個人の努力目標ではなくなり、全社会的にすべからく達成すべき「モラル」に格上げされる。健康を害するかもしれないが個人的には楽しいものを享受する自由は、社会のインフラや秩序の維持を優先するという論理のもとで、じわじわと規制されていくようになる。タバコ、アルコール、肉食、カフェイン、あらゆる嗜好しこう品はその「有害性」によって、個人がそれを楽しむ余地は失われていくことになる――。 私はこれまで、こうした近未来の展望を2020年からいくつものメデ
『朝日新聞』の記事; 精神障害者を小屋に閉じ込め 闇に埋もれた「私宅監置」 山本恭介 2019年5月3日16時30分 コンクリート造りで広さは5平方メートル。窓はなく、小屋の中と外をつなぐのは、壁に開けられた直径10センチ程度の穴五つと、食事の出し入れ口、そして排泄物(はいせつぶつ)を流し出す溝だけだ。出入り口は鉄の扉で閉ざされていたという*1 。 精神障害があった富俊さんは、自宅敷地内に建てられたこの小屋に13年間閉じ込められていた。1950年代から60年代にかけてのことだ。 当時は合法だった。「私宅監置」という制度で、日本本土では1950年まで、戦後米国統治下にあった沖縄では72年まで続いた。制度の廃止が遅かった沖縄には今も、かつて使われていた小屋が残る。 富俊さんが閉じ込められた小屋は沖縄本島の北部にある。母屋からは10メートルほど離れ、さびた扉が小屋にもたれるように転がっていた。小
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く