アンガールズ・山根さん「未知の昆虫」大発見!その名は「モトナリ」 テレビ番組ロケで新種を捕まえる 国際的学術誌も認定「日本のコメディアンが発見した」
理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター 染色体分配研究チームの三品 達平 基礎科学特別研究員(研究当時、現 客員研究員)、京都大学 生態学研究センターの佐藤 拓哉 准教授、国立台湾大学の邱 名鍾 助教、大阪医科薬科大学 医学部の橋口 康之 講師(研究当時)、神戸大学 理学研究科の佐倉 緑 准教授、岡田 龍一 学術研究員、東京農業大学 農学部の佐々木 剛 教授、福井県立大学 海洋生物資源学部の武島 弘彦 客員研究員らの国際共同研究グループは、ハリガネムシのゲノムにカマキリ由来と考えられる大量の遺伝子を発見し、この大規模な遺伝子水平伝播[1]がハリガネムシによるカマキリの行動改変(宿主操作[2])の成立に関与している可能性を示しました。 本研究成果は、寄生生物が系統的に大きく異なる宿主の行動をなぜ操作できるのかという謎を分子レベルで解明することに貢献すると期待されます。 自然界では、寄生
名古屋市立大学(名市大)は8月29日、線虫を電気で刺激すると速い速度で走りだすこと、またこの現象が基本的な「感情」によって引き起こされている可能性を明らかにしたことを発表した。 同成果は、名市大大学院 理学研究科のティー リンフェイ研究員、同・木村幸太郎教授、米・ノースイースタン大学のヤング・ジャレッド教授らの国際共同研究チームによるもの。詳細は、米国遺伝学会が刊行する遺伝学とゲノミクスに関する全般を扱う学術誌「Genetics」に掲載された。 脳の働きの中でも特に研究が進んでいないのが感情だという。なぜなら、実験対象となる動物に「喜び」や「悲しみ」が存在するようには見えないため研究が難しいからだ。 しかし2010年代に入り、「感情には持続性がある」、「感情には正負の値がある」といった特徴に注目することで、ザリガニや昆虫にも感情のような脳の働きがある可能性があるという報告がされるようになっ
群れで暮らし、たくさんのメスを率いるライオンのオスは絶対的王者というイメージがある。しかし生物学者の田島木綿子さんは「実は交尾の主導権はメスにある。オスは一斉に発情するメスたちの要求に応えて1日50回以上の交尾を繰り返すことも。しかし、それを拒否すれば群れから追放されてしまう」という――。 ※本稿は、田島木綿子『クジラの歌を聴け』(山と溪谷社)の一部を再編集したものです。 トゲトゲの陰茎で排卵を促すライオンのオス 哺乳類の陰茎は、基本的に「弾性線維型」と「筋海綿体型」の2種類に分けられる。要は線維質が多いか、筋肉と血管が多いかの2つに大別される。 筋海綿体型の陰茎をもつ動物の中には、交尾中にメスの排卵を促すという、さらなるツワモノも存在する。ライオンをはじめとするネコ科の動物である。 ネコ科のオスは、陰茎の表面に「角化乳頭(陰茎棘きよく)」と呼ばれる無数のトゲ状突起があり、交尾中にこのトゲ
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新種として確認されたばかりで、謎に包まれている大型の深海魚ヨコヅナイワシについて、海洋研究開発機構の研究グループが、全長が2メートルを超えると推定される、巨大な個体を撮影することに成功したと発表しました。 ヨコヅナイワシは静岡県沖の駿河湾で発見されて、去年、新種と確認されたばかりの大型の深海魚で、これまでに捕獲されたり、撮影されたりした個体は6匹しかなく、生態は謎に包まれています。 海洋研究開発機構の研究グループは去年10月、伊豆諸島の八丈島から南西に100キロほどの沖合の水深2000メートルの深海にカメラを沈めたところ、ヨコヅナイワシをカラー映像で撮影することに成功しました。 推定された全長は2メートル53センチと巨大で、これまで駿河湾で確認された最大の個体のおよそ2倍だったということです。 ヨコヅナイワシは表面が黒く、餌が入ったかごにゆっくりと近づき、別の深海魚に大きく口を開けて威嚇し
「鳥の言葉」の解読に成功した若手研究者がいる。京都大学白眉センター特定助教の鈴木俊貴さんは、10年かけてシジュウカラの鳴き声を集め、鳥が言葉を話すことを突き詰めた。「僕は、シジュウカラという動物を世界で一番見てるんで」と話す鈴木さんの生態を、フリーライターの川内イオさんが取材した――。 世界で初めて鳥の言葉を解明した男 「今、ヂヂヂヂッて鳴いたでしょ。シジュウカラが集まれって言ってます。向こうに何羽か残ってるから、こっちに来てって呼んでますね」 「今、ヒヒヒって聞こえました? あれはコガラが『タカが来た』と言ってます。それを聞いて、シジュウカラも藪やぶのなかに逃げたでしょ。日本語と英語でダイレクトに会話しているような感じで、ほかの鳥の言葉も理解してるんです」 某日、まだ雪が残る軽井沢の森のなかを、京都大学白眉はくびセンター特定助教の鈴木俊貴とともに歩いた。シジュウカラの研究を通して、世界で
サイエンスクリップ 生き物の形、遺伝子によらず幾何学的に決まる仕組みを発見 金沢大など 2022.05.09 草下健夫 / サイエンスポータル編集部 昆虫の目の多くは六角形の小さなレンズ「個眼」がびっしり集まった複眼だが、どうして六角形になるのだろう。そういえばハチの巣も、六角形の穴が集まっている。こうした自然界が織りなす図形の不思議に斬り込み、2つの単純な力で幾何学的に決まる仕組みがあることが、ハエの目を使った実験で分かった。金沢大学などの研究グループが明らかにした。遺伝子が関わっていない面白さがあるという。 六角形に四角形…どうして 生活を見渡すと、お風呂のタイル、ブロック塀、ボードゲームの升目などなど、同じ形が敷き詰められたパターンはわりと四角形が目につく。これに対し生物界では、冒頭に挙げたように六角形が多いという。この理由は、六辺の長さの合計が短くしかも構造が強くなるため、低コスト
山梨大学、国立科学博物館、東京農業大学、東京工業大学、国立遺伝学研究所、山形大学、国立歴史民俗博物館などからなる研究グループは、日本列島に生息していたオオカミの化石を用いてゲノムDNAの解析と放射性炭素による年代測定に成功しました。その結果、従来のニホンオオカミの起源に関する定説を覆し、更新世(1)の日本列島にはこれまで知られていない古い系統の大型オオカミが生息していたこと、またニホンオオカミの祖先は、更新世の古い系統のオオカミと最終氷期の後期に日本列島に入ってきた新しい系統の交雑により成立したことを初めて明らかにしました。本研究成果は、日本時間の2022年5月10日に米科学雑誌 Current Biology(カレント・バイオロジー)電子版に掲載されました。 概要 かつて日本には、極めて小型の日本固有亜種ニホンオオカミ(Canis lupus hodophilax)が生息していました。ニ
理化学研究所などのグループは、ショウジョウバエの腸で、これまで全く知られていなかった新しいタイプの「細胞死」が起きていることを発見したと発表しました。細胞が黒くなって死んでいくように見えることから「暗黒の細胞死」を意味する「エレボーシス」と名付けたということです。 これは、理化学研究所生命機能科学研究センターのユ・サガンチームリーダーなどのグループが発表しました。 グループでは、ショウジョウバエの腸で、一部の細胞に特殊なたんぱく質が現れ、内部から徐々に壊れて死んでいく現象が起こっているのを見つけました。 これまで動物の腸では細胞がみずから死んでいく「アポトーシス」と呼ばれる仕組みで古い細胞から新しい細胞に入れ代わると考えられていましたが、グループが詳しく調べたところ、ショウジョウバエの腸ではこの「アポトーシス」とは異なる仕組みで細胞が死んでいて、これまで知られていない新しいタイプの細胞死で
鹿児島大学は、鹿児島県出水市の干潟で採集したハゼの仲間の尻びれに、体長1ミリ余りの新種の甲殻類が付着しているのを発見し、おしりにかじりつくような様子から「NHKみんなのうた」の人気キャラクターにちなんで、和名を「オシリカジリムシ」と命名しました。 鹿児島大学の上野大輔准教授によりますと、去年5月、鹿児島県出水市の干潟で採集した「チワラスボ」と呼ばれるハゼの仲間の尻びれに、小型の甲殻類がくっついているのを、大学院生が見つけました。 体長1.3ミリほどで茶色の体に甲羅を持ち「カイアシ類」のグループと考えられていますが、あごの形などが特徴的で、上野准教授は新しい科の新種と結論づけ、24日、イギリスの学術誌に掲載されました。 学名は発見場所の不知火海で見つかったことから「コレフトリア・シラヌイ」と名付け、和名については、あごを使って尻びれにかじりつくような姿から「NHKみんなのうた」の人気キャラク
嫌われ者のヤマビルを調べている「子どもヤマビル研究会(略称・ヒル研)」(三重県いなべ市大安町)の活動成果をまとめた本「ヒルは木から落ちてこない。」(山と渓谷社)が2021年9月の刊行後、反響を呼んでいる。「子どもたちの探究心に驚かされた」など感嘆の声が次々と上がっているのだ。登山者らが信じ続けてきた「ヒルは木から落ちてくる」という俗説を実証実験で覆した“新発見”をはじめ、謎に満ちたヒルの生態を次々と解明しようとする子らの無垢(むく)な好奇心が読者の琴線に触れたようだ。【松本宣良】 ヒル研が発足したのは約10年前。元小学教諭の樋口大良さん(75)が自然体験学習の臨時指導員をしていた時、最初はヤマビルを気持ち悪がっていた子らが、慣れてくると平気でヒルを捕まえ、目を輝かせている姿を見て「教材として活用できないか」と思い立ったのがきっかけだ。
ゲーマーがドラクエに嵌るわけ 大学院生の頃、ドラクエに嵌った事がある。D2の頃だったと思うが、同級生のH君が、真面目な顔をして言うのである。「俺らの知らないところで、“ろーるぷれいんぐげーむ”と言うのが流行っているのを知っているか?なんでも、ファミコンのゲームで恐ろしいほどの大人気らしい。実験ばかりで世間の事を知らないと、おいてきぼりを食うぞ。」 筆者もH君もファミコンを持っていなかった。そこで二人でお金を出し合い、ソフト(ドラクエ2)とファミコン1台を手に入れ、一日交替でプレーしたわけです。いやー、嵌りましたね。結局2人ともゴールまでに100時間くらいかかったのだが、ほぼ10日で終わらせてしまいました。当然、自分の順番の日には、ほぼやりっぱなし。食料を手の届くところに積んでおき、ベッドに転がり寝転んだまんま、18時間ぶっ続けにコントローラーを操作し続けた日も有りました。どれぐらい夢中だっ
文:立山 晃/フォトンクリエイト 石油は、太古の生物が合成した有機物が、高温・高圧の地下で長い時間をかけて化学的に変化してつくられたと考えられています。 ところが2021年7月、JAMSTEC地球環境部門の原田尚美部門長たちは、北極海で採取した植物プランクトンが、石油と同じ成分をつくり出していることを公表しました。 その特殊能力を利用して高品質のバイオ燃料やバイオプラスチックをつくることができれば、地球温暖化や資源問題の解決に貢献できます。 原田部門長に、今回の発見について聞きました。 どんな生物が石油と同じ成分をつくるの? ──石油と同じ成分をつくっていたのは、どのような生物ですか。 私たちが2013年、北極海のチュクチ海で採取したディクラテリア・ルトゥンダ(Dicrateria rotunda)という植物プランクトンです。ハプト藻の仲間で、動き回るためのべん毛を持っています。 ディクラ
魚にも自分がわかる ──動物認知研究の最先端 (ちくま新書) 作者:幸田正典筑摩書房Amazonこの『魚にも自分がわかる』は、「魚の自己認識」、はてはその先の問いかけとして魚の知性について書かれた一冊である。魚は脳も小さいし、餌に飛びつくような本能的な動きが目立つので、知的な印象を持っている人は多くないだろう。 だが、近年の動物認知研究の進展によって、そうした認識が誤りであることが明らかになってきた。たとえば、魚は鏡にうつった個体を正しく自分だと認識することができるし、そこに寄生虫がついているのが見えたら、砂底に身体をこすりつけてとろうともする、それどころか、こすりつけた後にもう一度鏡を見る動作までするのだという。鏡にうつった個体を自分だと認識できる鏡像自己認知の能力は、それまで猿や象など一部の知的とされる動物でしか確認されていなかったが、「魚の自己認識」について世界で唯一の研究室であると
動物生理学者。大阪市立大学大学院 理学研究科 後期博士課程 生物地球系専攻修了。大阪市立大学の特任教員、ウェスタンオンタリオ大学(カナダ)での博士研究員を経て、京都大学大学院 理学研究科 動物学教室の助教に。主な研究課題は、ナメクジの生活史の解明、新規移入種マダラコウラナメクジの日本における分布可能域の推定、チャコウラナメクジにおける低温耐性の生理・分子基盤の解明など。 著書に『ナメクジ――おもしろ生態とかしこい防ぎ方』(田中寛との共著/農山漁村文化協会)、「ナメクジたちの春夏秋冬」(中嶋康裕編著『貝のストーリー――「貝的生活」をめぐる7つの謎解き』所収/東海大学出版部)など。 普段めったに出会うことのない希少な生き物たち。身近にいるはずなのに、誰にも振り返られなかった生き物たち――。そんな「文字通り珍しい生き物」「実は詳しく知られていない生き物」の研究者にお話を伺う連載企画「珍獣図鑑」。
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