SNSの普及により、芸能人が直接、自身の言葉や文章で心情を発信出来るようになったことで、その数がめっきり少なくなった記者会見。だが、80年~90年代、ワイドショー全盛時代は、各番組に必ず名物レポーターが存在。彼らが伝える悲喜こもごもの話題に、お茶の間が一喜一憂したものだ。中でも、「恐縮です!」でお馴染みの元祖突撃芸能レポーターが故・梨元勝氏。かくいう私も、芸能記者時代は渋谷区内にあった「梨さん」の事務所に足しげく通い、情報交換させていただいたものである。 そんな梨元氏が、怒りをブチまけた出来事──それが、2001年8月24日に起こった元SMAP稲垣吾郎の逮捕劇を巡るテレビ局の及び腰対応だった。 稲垣は同日、渋谷区道玄坂2丁目の路上にイタリア製高級スポーツカー、マセラッティを駐車。一斉取り締まり中の女性警察官3人に免許書提示を求められたが、それを無視し約30分にわた車内に籠城。突然、車を発進