90歳の賀を祝う「鳩寿」という言葉の出典を調べましたが、見当たりませんでした。 以下、調査過程を説明します。 総合的な百科事典データベースおよびそれに収載されていない網羅的な漢語の辞典1)を検索しましたが、見当たりませんでした。 漢籍・仏典中の語句である可能性を考え、漢籍の全文データベース、東洋学、インド研究の研究文献データベース2)を検索しましたが見当たりませんでした。さらに漢文、日本古典籍及び古文書に関するデータベース3)も検索しましたが、見当たりませんでした。 既出の最古、1942年の用例4)を参照すると、牧師、英学者の村井知至(ムライ, トモヨシ,1861-1944)の文章として次のように記述されています。 「七十七を「喜寿」といひ、八十八を「米寿」と申しますが、私は八十の祝を八十は「ハト」であるから「鳩寿」と称し、」 つまり、一般的な賀の祝いの名称を挙げた後、「私は~と称し」と、