2016年5月13日[金]〜5月30日[月] 幻想小説・乱歩に耽る。 幻想怪奇の「芋虫」「パノラマ島奇談」「踊る一寸法師」の乱歩もあれば、 人形を秀逸に描く「押絵と旅する男」「人でなしの恋」の乱歩もいる。 月光に妖しい「目羅博士」も愛読の一冊。 小説を作品化する作家の手は、我々の読書とはまた異なって、視点を新たにしてくれる。 2016年2月、日野まきが人形をもって描いた「押絵と旅する男」を 井上弘久が朗読演劇で舞台にした。 レンズの中でもやもやとした像にふわりとピントがあい、 また蜃気楼の中に消えていくという乱歩の筆が舞台として鮮やかに甦った。 「乱歩頌」の展示は、また乱歩の楽しみを拡大していく一歩になるだろう。 日野まきは、新しく乱歩作品を作る。 駕籠真太郎の乱歩漫画、多賀新の春陽堂江戸川乱歩の挿画、 天野喜孝も乱歩の講談社文庫の表紙絵が集結する。 乱歩作を題材にした作品を愛でながら、乱