科学と政治 横田めぐみさんの遺骨は偽物とする科学的根拠が揺らぐ Politics Meddles Science 横田めぐみさんの遺骨のDNA鑑定について三度にわたり英国科学誌Natureに取り上げられているので紹介する。この記事については日本で一般にはあまり知られていない。 日本の交渉団が昨年の11月15日に平壌から持ち帰った遺骨は帝京大学法医学教室の吉井富夫さんと科学警察研究所でそれぞれ分析された。科学警察研究所ではDNAの抽出に成功しなかった。一方吉井さんは選んだ5個の骨片のすべてから2種のDNAを見出したが、そのいずれも横田めぐみさんの臍の緒から抽出したDNAとは一致しなかった。日本政府はこのデータに基づいて骨は横田さんとは別人のものであると結論し北朝鮮に通告した。北朝鮮は1200℃で焼いた骨にDNAが生き残るはずはない、これは捏造であると反論した。 1200℃でDNAが