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ブックマーク / blog.tinect.jp (114)

  • 「タスクを切る能力」の本質について。

    もうかなり前の話だ。 ある会社で、「会社案内・パンフレットのリニューアルをする」と言うプロジェクトが持ち上がった。 社長は一人の人物をプロジェクトマネジャーとして任命し、予算を付け、 「後はよろしく」 と、仕事をまかせた。 ところが半年後、ようやく社長は気づいた。 全くプロジェクトが進んでいないことに。 「どうなっているのか」とプロジェクトマネジャーを問い詰めたところ、彼は外注に丸投げしたまま、何もしていなかった。 外注側も、仕様が固まらず、プロジェクトは完全にスタックしていた。 社長は彼に話を聞いたが、彼は「外注から返事が無くて」の一点張り。そこで、社長は彼に要求した。「資料を出せ」と。 ところが彼は「出せない」という。 何か隠しているのではないか、おかしいのでは、ということで、皆でメールのやり取りや資料などを調べると、実質、彼が事実上、「外注に依頼をし、あとは当に何もしていない」こと

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    toksato
    toksato 2024/05/01
  • 「知識の扱い方の初歩」を学んだときの話。

    つい先日の「解決法の「とっかかり」をなんとなく把握しておくことが大事だという話」を読んで、思い出したことがあるので、忘れないうちに、ここに言語化しておく。 * 初めて「人類の知識の膨大さ」に触れたのは、大学の研究室で、論文を読んで発表をするという、単純なタスクを与えられたときのことだった。 それまでは、論文1つを読んで、その発表をするなんて、とんでもなく簡単なことだと思っていた。 しかし予想は甘かった。 開始15分で、途方に暮れ、「これはとんでもなく時間がかかる作業だ」と気づいた。 というのも、一つの論文の内容を正確に把握し、その研究の意義を完全に理解しようとすると、その研究の背景となる論文や、先行研究を読まねばならない。 結局、1つの論文を発表するためには、その他に5つも10も、他の論文を読む羽目になる。 予想の5倍、10倍の時間がかかる作業を延々と繰り返し、ようやく発表にこぎつけること

    「知識の扱い方の初歩」を学んだときの話。
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    toksato 2024/04/19
  • デジタル化したせいで余計な作業が増えている

    コロナ禍をきっかけにリモートワークが推奨され、同時にペーパーレス化や各種デジタル化も進んだ。 いままで遅々として進まなかったデジタル化が一気に広まり、「やればできるじゃん」と多くの人がSNSにポストしていた記憶がある。 巷ではすっかり、アナログ=非効率で減らすべきもの、デジタル=効率的で推し進めるべきもの、という認識になっているようだ。 ただわたしは、「効率化のためにデジタルを導入すべき」という主張には、まったく共感できない。 なぜなら、デジタル化したせいで余計な作業が増えている場面が、たくさんあるからだ。 デジタル化を受け入れる人と反対する人の溝 先日、マダムユキさんによる『非効率大好き「現金主義者」に明日はない』という記事が公開された。 記事は、とある商店街の組合で、いままで集金だったものを振込に変更した話からはじまる。以下は、振込になったことを喜ぶヘアサロンのオーナーの言葉の引用だ。

    デジタル化したせいで余計な作業が増えている
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    toksato 2024/04/16
  • ほとんどの人は他人の意見に全く興味がない。

    「ライターになりたいけど、どうすればいいですか?」 と、相談を受けたことがある。 しかしライターは「なる」ものではない。「やる」ものだ。そこに誰の許可も必要ない。 質的には何かしら文章を書いて、公開すればだれでもライターを名乗れる。 そこで、「書けば、ライターを名乗ることができます」と回答した。 すると彼は「仕事を取るにはどうしたらいいでしょう」と言う。 確かに、お客さんを捕まえて仕事を出してもらうには、書くこととは全く別のスキルが求められる。 そこで、「メディアを探して売り込む方法がわからない、ということでしょうか?」と尋ねた。 しかしそこで彼は首を振った。 営業や売り込みが苦手で、それはしたくないのだという。 しかも実績がないので、どうせ断られるだろう、と言うのだ。 しかし、そういうことは、やってみないとわからないはずだ。 「書いたものをブログなどで公開していれば、実績にできますし、

    ほとんどの人は他人の意見に全く興味がない。
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    toksato 2024/04/12
  • 日本が戦争に敗れた本当の理由

    少し前のことだが、友人が経営する会社の幹部会議に参加した時のことだ。 「いつまで昔の意識を引きずってるんや!」 「環境に適応することを意識せんと、ホンマに生き残れへんぞ」 そんな言葉で、部課長たちを叱責する友人。 メモを取っている幹部も何人かいるが、明らかに納得感のある顔をしていない。 そのため会議後、友人から感想を聞かれた時にこんなことを答えた。 「そうやな…、率直に言ってスマン。あの内容では時間の無駄やと思った」 不機嫌そうな顔をする友人だが、構わず言葉を続ける。 「まあ聞けや、理由は2つや。抽象的な指示をしたところで人の行動は絶対に変わらんぞ。『環境に適応することを意識しろ』って、具体的に何しろっていうねん」 「……」 「それから、こっちのほうが問題なんやけど、お前当に、環境に適応することが大事やと思ってるんか?」 「当たり前やろ、それはさすがにムチャクチャな意見やわ」 「ムチャク

    日本が戦争に敗れた本当の理由
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    toksato 2024/04/08
  • 「学習能力が高い人」が最強である理由。

    まだ駆け出しのコンサルタントだったころ。 私は様々な企業の「人材育成の仕組み」を作る手伝いをしていたことがある。 その際に必ず議論になるのが、「出世するには、どのような能力が必要なのか」だった。 この議論は複雑で、 「論理的思考力」 「コミュニケーション能力」 「目標達成能力」 「資格」 「人材の育成力」 など、様々な側面から検討がなされた。 しかし、個人的に最も説得力があったのは、ある会社の経営者の考え方だった。 * 「安達さん、他社さんでは、必要な能力に何を設定してるの?」 と、社長は、人材評価シートのサンプルを見ながら、私に問いかけた。 「御社と同じ規模・業態だと、やはりコミュニケーション能力と論理的思考力をあげる会社が多いですかね。」 と私は無難な回答をしたつもりだった。 しかし百戦錬磨の経営者を簡単にごまかすことはできない。 すぐに突っ込まれてしまった。 「それって質的に重要な

    「学習能力が高い人」が最強である理由。
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    toksato 2024/04/01
  • 「MPがすぐに尽きてしまう人」は、企業では救えない。

    企業は従業員に対して、労働力の対価として、報酬を払っています。 しかし中には報酬を受け取りながら 「依頼された仕事を、一向にやらない人」 も事実として、存在しています。 「クビにすればいい」という方もいるでしょうが、企業は彼らを雇った責任がありますし、人を活かすという社会的な役割もあります。 企業は決して、人を解雇するのが好きな訳ではありません。 しかも、日では法律的にも倫理的にも「解雇してしまう」というのは当に最後の手段ですから、あの手この手で、彼らを戦力化しようとするのが常です。 そういうとき、企業はまず注意をしたり、叱ったり、責任感に訴えたりします。 実際、「言うだけ」でなんとかなるケースもあります。 しかし、そうではないケースのほうがむしろ多数です。 その場合、企業は「仕組み」からアプローチして、なんとかしようとします。 教育。 配置転換。 他の社員によるアシスト。 ですが、た

    「MPがすぐに尽きてしまう人」は、企業では救えない。
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    toksato 2024/03/13
  • 「説明能力の高さ」はどこに現れるか

    職業柄、昔から人の「説明」を聞くことがとても多かった。 会社の現状、技術的な見解、商品のスペック、あるいは人の経歴についての話もあった。 そして、説明がとても上手な人もいれば、下手な人もいることを知った。 例えば、こんな具合だ。 「では、御社の事業説明をお願いします」 「わかりました、こちらが会社案内です」 「では、始めてください。」 「はい、では1ページ目をご覧ください。弊社の主要な株主は……全国に展開しており……事業所は……」 ……5分経過 「では次は、弊社の主要な事業です。おもに3つあり……」 「(退屈だな……後ろのページでも見ているか)」 ……5分経過 「次に今回お問い合わせの商品についてです……こちらの……」 「(その話はもうサイトで見たからいいよ……話ながいな……内職でもするか)」 ……5分経過 「以上となりますが、なにかご質問はありますか?」 「………いえ。」 例えば上のよう

    「説明能力の高さ」はどこに現れるか
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    toksato 2024/02/19
  • 若手の人に「いい質問ってどうすれば出来るようになるでしょうか」と聞かれた時の話。

    つい最近、会社の若手の人から、「勉強会やセミナーの時、いい質問かどうかを気にしてしまって、質問自体なかなか出来ない」というような相談を受けました。 その時にしたやりとりがなかなか有益だったかも知れないと思いまして、内容をまとめてみたくなりました。 この記事で書きたいことは、大体以下のようなことです。 ・勉強会やセミナーなどで「質問」をするのは、質問の内容によらず、とても大事だし重要なことです ・もちろん質問は「疑問点を解決する」為のものなんですが、周囲の人の理解を明確化する役にも立つし、話を掘り下げるトリガーにもなり得るし、リスナーの反応を確認する為の重要なポイントにもなります ・その為、場面にもよりますが、来「いい質問をしよう」なんて考える必要はなく、「よくわかんなかった」「聞いてなかった」だけの内容でも、質問してもらえるだけで十分ありがたいです ・みんなもっと軽率に「質問」をしていく

    若手の人に「いい質問ってどうすれば出来るようになるでしょうか」と聞かれた時の話。
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    toksato 2024/02/13
  • 「できない理由」を並べる人々は、とりあえず無視して構わない。

    コンサルタントをやっていた時、「できない理由」を並べ立てる人々に数多く出会った。 彼らの習性として「新しい何か」には、ほぼ「忙しい」と反対する。 また、リスクばかりを強調し、その打開策は探そうとしない。 例えば、こんな具合だ。 企画「今年の方針発表にもあった通り、お客さんにサービスの満足度についてヒアリングをしたいのですが。」 営業「いや、今すぐは忙しくて無理ですよ」 企画「社長からは「すぐに」と言う話だったと思いますが……、なぜですか?」 営業「ただでさえ目標がキツイので。目標達成に影響が出ます。」 企画「そうですか。では、我々が動くので。営業の方は何もしなくていいですよ。」 営業「いや、それも困ります。」 企画「なぜですか?」 営業「お客さんを混乱させてしまうかもしれないからです。」 企画「具体的には?クレームが来る、という事でしょうか?」 営業「まあ、そうかもしれません。」 企画「か

    「できない理由」を並べる人々は、とりあえず無視して構わない。
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    toksato 2024/01/29
  • 性格の悪い婆さんは精神科で治療して構わないか

    どこから精神疾患で、どこまでそうでないのかを判断するのは、とても難しい。 たとえば発達障害などもそうで、典型的かつ重度の患者さん、比較的軽度の患者さん、精神科医の何割かが発達障害と診断するかもしれない一群、までのグラデーションがある。 そして実社会では、生物学的にはASDADHDに当てはまりそうなのに医療機関にかからないまま活躍している人も少なくないのである。 みようによっては発達障害・みようによっては定型発達、という人を外来で診る時、片っ端から発達障害と診断するのがベストだろうか? ──これに対する返答は、ドクターによって微妙に違っているように思う。どちらにせよ、障害と診断すべきか迷うような人々が精神医療の内外に存在しているのは確かである。 口の悪い、いじわるな婆さんが精神科にやって来た! さて、発達障害などとは違うかたちで、「これを“病気”とみなして“治療”して構わないのか?」と悩む

    性格の悪い婆さんは精神科で治療して構わないか
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    toksato 2024/01/23
  • 「私はいいけど、他の人が傷つくかも知れないから」論法は好きじゃない。

    この記事で書きたいことは、大筋以下のような内容です。 ・町内会で、「その場にいない誰かの気持ちを勝手に代弁して、相手の意見を封じる人」がいた ・「気持ち」自体は必ずしも軽くみられるべきではなく、むしろ尊重するべき ・けれど、「他人の気持ち」を安易に議論に持ち出して、しかもそれで他の人の意見を否定するのは妥当と思えない ・仮想的な誰かの気持ちを代弁することで、自分の意見に「客観的な意見」というような色を乗せようとするのは説得力のドーピング ・「快/不快」の話をするなら、まず「自分」を主語にして欲しいなあと思う 以上です。よろしくお願いします。 さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 以前書いたことがあるのですが、しんざきは地元の町内会というものに所属しておりまして、コロナ前は町内イベントの運営などにもちょこちょこ関わっておりました。 一応「青年団」

    「私はいいけど、他の人が傷つくかも知れないから」論法は好きじゃない。
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    toksato 2023/12/25
  • 子どもは人生で最大の推しである、という話

    「よく言われるけど納得感が全くない言葉」というのは人によって様々だ思うが、私に関していうと、ランキングトップは「(小さな子どもに対する)今が一番かわいい時期ですね」という言葉だ。 全く悪意はなく、いやむしろ善意100%で言ってくださっているのはよく承知しているのだが、それでも言われる度に「いや全っっっ然そんなこたないですよ」と思い続けている。 何故かというと、私の中の「子どもかわいい」という感情は常に増幅・更新され続けており、3歳や4歳の頃の子どもより、12歳や16歳になった今の子らの方がさらに圧倒的にかわいい、と感じているからだ。 これは、子どもがどんな成長をしていったとしても、この後もずっと変わらないだろう。確信している。 時期など何の関係もなく、子どもは常に「現在」が最も可愛い。 私は、家で子どもを見かける度に「なんて可愛い生き物なんだ・・・・・・!?奇跡の産物か・・・・・・!?」と

    子どもは人生で最大の推しである、という話
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    toksato 2023/12/13
  • 「指示の出し方が悪い人」は、一体どこがダメなのか。

    「指示の出し方が悪い人」が、いる。 例えばこんな具合だ。 「安達さん、web制作会社からあがってきたページの確認をしておいて!」 そんな指示が上司から飛んだとする。 実際にそれを体験してみると、この指示が「良い指示」だと思うビジネスパーソンは、ほとんどいないだろう。 なぜならば、 1.「あがってきた」とは何か。メールで届いたものか。メッセンジャーで来たものか。他にもあるのか。何が全てか。 2.「ページ」とは何か。webページのことか、または別の形式・フォーマットを指すのか。 3.「確認」とは何か。何を基準とするのか。どうすれば作業終了となるのか。 など、作業を進めようとすればするほど、次々に疑問が湧くからだ。 酷いときには、よくわからない書類をぽんと渡されたり、謎のメールを転送されて 「これやっといて」 などという指示をする人もいる。 要するにこれらはすべて、「手抜き指示」だ。 こういう指

    「指示の出し方が悪い人」は、一体どこがダメなのか。
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    toksato 2023/12/11
  • 俺、癌が見つかって。それで色々話し合った結果、離婚することにしたの。

    わたしには割とガサツというか、お行儀が悪いところがある。 そのうちのひとつが、割とどこにでもあぐらをかいて座り込んでしまう癖である。 先日、深夜のコンビニに煙草を買いに行った時。 真夏の暑さが少し和らいで、夜風が涼しかった。 人気のない郊外のコンビニの駐車場。わたしは座り込んで1の煙草に火をつけた。 夜風と懐かしい感覚 日中なら、コンビニの建物の裏、周囲に人がいない場所で1吸ったりする。 しかし夜風が心地よいのと少し酔っていたこともあり、わたしはそのまま寝転がってみた。 硬いアスファルトの上。満天の星空などではないが、しかしどこか懐かしい感じがしてぼんやりと空を見上げていた。そのままうたた寝しそうになったくらい心地よかった。 そしてふと思い出した。 あの時、 夫婦「だった」ふたりはいま、どうしているのだろうか。 夫「だった」人は、まだこの世にいるのだろうか。 憂さ晴らしをしたかった夜

    俺、癌が見つかって。それで色々話し合った結果、離婚することにしたの。
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    toksato 2023/10/24
  • 次女が「正しい仮説の立て方」に悩んでいたので「仮説は間違っていていい」と教えた話。

    皆さんこんにちは、しんざきです。最近はアーマードコア6にハマってまして、バルテウスに勝てる気配がまるでありません。楽しいですよねAC6。 さて、ちょっと面白いなーと思ったことがあったので記事にしてみます。 8月半ば、夏休みもぼちぼち中盤を過ぎた頃のことです。 リモートワークを終えて階下に降りてみますと、リビングの床をごろんごろんと、かなりの距離にわたって勢いよく転がりながら、次女が何やら悩んでいました。 困った時に周囲に分かりやすく発信してくれるのはしんざき家の子どもたちに共通の美点でして、親としては問題解決の為の声掛けがしやすくって助かっております。 いつも通り「何か困ってるの?」と聞いてみたら、「かせつ」という三文字が返ってきました。 ビルの足場でも作るのかなと思ったところ、よく聞いてみると「自由研究で、ちゃんとした仮説の作り方が分からない」というのです。 私「自由研究で仮説立てるの?

    次女が「正しい仮説の立て方」に悩んでいたので「仮説は間違っていていい」と教えた話。
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    toksato 2023/09/07
  • 採用面接で「志望動機」を言わせることに、果たして意味はあるのだろうか。

    面接のときに志望動機を聞かれて、「ウザすぎ」というツイートを見た。 志望動機ウザすぎだろ お前が募集してたから応募したんだよ — 限界 (@3U62_) August 26, 2023 そうだなあ、と思う。 ちょっと言葉が強いけれども、ほぼ同意だ。 ぶっちゃけ、私の場合で考えても、新卒の時にコンサルティング会社に応募した理由は、「(奨学金返すために)給料が良かったから。」「頭使う仕事がいいかも」くらいだった。 おそらく、面接では志望動機を聞かれたと思うが、何を答えたのかは全く覚えていない。 適当に作り上げた理由を、覚えているわけがないのだ。いま覚えているのは結局「金」と「雰囲気」で入りたいと思っただけ。 ただ、このように言うと、「音ではなく、建前を言える人が欲しいのだ」と言う意見もある。 自分が採用仲介者側になって思うのが、かたちだけでも入社の意思作れない人間に、入社後に長期就業してもら

    採用面接で「志望動機」を言わせることに、果たして意味はあるのだろうか。
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    toksato 2023/09/07
  • 「助けてくれ」とはっきり言う人しか、助けないほうがいい。

    仕事においては、「人を助ける」という行為は、美徳に見えますが、意外にもそれなりの思慮を必要とします。 場合によっては、せっかくの行為が、単なる自己満足になることも。 というのも、「助けないこと」と「助けること」を天秤にかけると、あえて助けないほうが良かった、という結果もかなりの頻度で起こるからです。 * 実は昔、私はお世話になった方から「勝手に人を助けるな、「助けてくれ」とはっきり言う人しか、助けないほうがいい」と言われたことがあります。 「どういうことですか?」と聞くと、彼は次のようなことを言いました。 まず、「勝手に人を助ける」とは、はっきりと助けを求められていないのに、何となくその人を助けてしまうこと。 いわゆる「善意」に近い。 しかし「善意」は問題を引き起こしやすい。 なぜか。 一つ目、当人が失敗して反省するという貴重な経験を奪う 命に関わる失敗はまずいですが、オフィスワークでその

    「助けてくれ」とはっきり言う人しか、助けないほうがいい。
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    toksato 2023/08/30
  • 君たちはクソ仕事ができるか

    とある事会で、ベンチャーキャピタルで働く方から、若い起業家志望者たちの様子を聴く機会があった。 曰く、最近の若手は、頭もいいし、やる気も情熱もある。 しかし。 事業を立ち上げるうえで、一番大事な「泥臭く営業をする」ことを嫌うという。 それがまさに、一番大きくて、一番解決しにくい課題なのだそうだ。 すると、その場にいた、起業家の一人も、それに相乗りするように言った。 「……若いとき、泥臭く営業することを覚えておいて、ほんとうによかったと思います。」 泥臭い仕事をしてきたようには全く見えない方だったが、その起業家は言った。 「若いときは散々「テレアポオリンピック」なんて言って、飽きるほどテレアポやらされました。ひどい仕事でしたけど。」 ベンチャーキャピタルの方はこう言った。 「営業ではなく、プレゼンか、ピッチとかばっかりうまくなってね。イヤでも何でもやらないといけないんですけどね……。」 ク

    君たちはクソ仕事ができるか
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    toksato 2023/07/28
  • 「勤勉さ」は後天的に鍛えることができないと知って。

    コンサルタントをやっていた時、「この人、コンサルタント向いてないよなあ」という人が何人も中途で転職してきた記憶がある。 例えば「を1か月に10冊読む」という課題をやらない人。 いつも時間ギリギリにしか行動せず、重要な会合に遅刻する人。 自社の「目標」の達成度合いを気にせず、お客さんの成果にも無関心な人。 別の仕事や、前の会社では許されたかもしれないが、たいてい「コンサルタント」としてはうまくいかない。 私が在籍していたコンサルティング会社は、上のような「問題行動」には非常に厳しく、該当者には「コンサルタントとしての活躍は難しい」と、はっきりと告げていた。 「勤勉さ」は身につかない こうした事例を何度も見るにつけ、私は 「勤勉さ」 「時間を守る」 「目標遵守」 などの行動特性は、たとえ厳しく注意をしても、ほとんど身につかないか、改善したとしても、結局一時的なものにとどまる、という事を知った

    「勤勉さ」は後天的に鍛えることができないと知って。
    toksato
    toksato 2023/07/13