派遣社員としてコールセンターでパソコン機器の顧客相談をしていた。だが、母の介護で欠勤が多いことを理由に「雇い止め」になり、昼間はこうして過ごすのが日課になった。 「これ以降の契約更新はありません」。思いがけない言葉に頭が真っ白になったのをいまも覚えている。2012年8月のことだ。 勤務中に呼び出されると、会議室で派遣会社の担当者が待っていた。「あなたは遅刻や欠勤が多い」 担当者は、コールセンターの業務が縮小される計画を伝えた後、女性が人員削減の対象になった理由として勤務態度を挙げた。 「介護しないといけない事情は説明していたはず。何とかなりませんか」。必死に訴えたが、「派遣先の事情もあるし、会社はボランティアではない」。