最近読んだ佐滝剛弘「日本のシルクロード―富岡製糸場と絹産業遺産群 (中公新書ラクレ)」(2007年)に、『飛騨総合ポータルサイト「野麦峠を越えた少女たち」』というウェブページからの引用として、女優吉永小百合さんの野麦峠越えのエピソードが紹介されていた。検索してみたが同サイトはすでに消滅しているようだったので、一応孫引きになるがブログに紹介してみる。野麦峠の麓、野麦集落に住む奥原ちず子さんのお話。 「あゝ野麦峠」が出版されて間もない頃の夕方、リュックを背負った美しいお嬢さんが「軒下でもいいので・・・」と宿を借りに来た。見れば、吉永小百合によく似ている。(奥村さん(引用者注:奥原さんの誤記だと思われる)の)中学生になる娘さんは「お母さん、あの人吉永小百合だよ。絶対にそうだよ」と言うが、彼女は大女優が自らの足で山道を歩くことはないだろうと思い、女性に離れを貸した。 翌朝、奥原さんの主人が(中略