宮地尚子『トラウマ』(岩波新書)を読んだ。 トラウマとは何か、そしてトラウマに関する諸々を学べる良書。 初心者にもとっつきやすい。 興味を持ったところだけ書いていく。 裁判などで「事件の次の日も平気で仕事に行ったのは不自然」ということで犯罪報告の事実が否認されることがありますが、被害者が事件の次の日に仕事に行くというのは珍しいことではありません。(略)あまりに衝撃が強く、感情が麻痺してしまうために、事件後の被害者や遺族が「冷静」に見えるということは、少なくありません。 (12頁) トラウマとは、人間が抱えるにはあまりにも大きすぎる。 それは、"平時"に生きる人間には、推し量りづらいものだ。 上記のくだりは、まさにそれを表している。 犯罪被害者に対して上記の点を気を付けたい。 トラウマに「慣れる」ということはなく、むしろ次のストレスへの耐性を弱め、他の人にはトラウマにならない些細なことがトラ