民事再生法の適用を申請し、記者会見で頭を下げる岩井食品の岩井憲雄社長(手前)ら=札幌市中央区で2012年10月10日、梅田麻衣子撮影 白菜の浅漬けを感染源とする病原性大腸菌O157の集団食中毒で、浅漬けを製造した「岩井食品」(札幌市西区)が10日、記者会見し、札幌地裁に民事再生法の適用を申請して保全命令を受けたと発表した。現時点の負債総額は損害賠償の約2億2700万円で、代理弁護士は「あくまで被害弁償のための申請。弁償が終われば解散する」としている。【山下智恵、小川祐希】 集団食中毒の発症者は道内外の169人(うち8人死亡)で、同社によると、連絡先が分かる84人への賠償試算が約2億2700万円に上るという。残る85人や取引企業分も含めると、負債総額は大幅に増えるとみられる。所有資産は約1億7500万円あり、同社は取引企業より被害者への賠償を最優先するという。「被害者に会社として説明し、話し