【読売新聞】 100匹超のカメムシがウジャウジャ…。日本からの輸出品に潜り込んだカメムシたちの「密航」が南半球の国を驚かせた。外来生物の侵入ばかりが伝えられるが、日本から海外に渡った迷惑な生き物も多い。海外で猛威を振るう日本の生き物
【ダッカ=小暮哲夫】灰色の濁った水が、壁から外に突き出たパイプから、勢いよく排水溝に流れ出す。 バングラデシュ・ダッカ南部のハザリバーグ地区は、革靴の原料になる皮革のなめし工場が並ぶ。その数は大小200。国内の皮革の9割がつくられ、3万人ほどが働く。 汚水や悪臭の原因は、工場で使う化学物質だ。クロムや硫黄の化合物など数十種類。有毒だが、労働者たちは素手でマスクをつけずに作業を続ける。 毎日、約2万立方メートルの排水が、市内を流れるブリガンガ川に注ぐ。排水は浄化して外に流さなければならないが、「処理施設がある工場はゼロ」(環境森林省)だ。 NGO「環境と人材開発の会(SEHD)」が1999年に労働者179人を調べると、国内平均と比べた罹患(りかん)率は皮膚炎で52倍、胃炎は37倍、ぜんそくで6倍に達していた。 この地区の皮革を原料とした革靴が、日本でも大量に売られている。
小平 和良 日経ビジネス上海支局長 大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。 この著者の記事を見る
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