セルビアのブルナビッチ首相と握手を交わす習近平国家主席。セルビアは中国やロシアと友好関係を維持している。(写真:新華社/共同通信イメージズ) 西バルカンの3カ国が労働市場の統合を核としたオープンバルカン構想を進めている。 いずれもEU加盟を希望していたセルビア、アルバニア、北マケドニアの3カ国が域内経済の統合に向かった背景には、EUの煮え切らない姿勢がある。 連帯を強める西バルカン諸国に対して、セルビアをテコに、中ロが影響力を強めようとする展開は容易に想像できるが、果たしてEUはどう動くか。 (土田 陽介:三菱UFJリサーチ&コンサルティング・副主任研究員) 1月22日、西バルカンの国であるセルビアが、同じく西バルカンにあるアルバニアと北マケドニアとの間で、上記3カ国の労働市場への自由なアクセス条件に関連する議定書と、3カ国の国民の電子身分証の制度を統合する議定書に署名したと発表した。これ