クロマグロに近い味とされるサバ科の魚「スマ」の販売が東京・日本橋で始まった。愛媛県の漁協が販売元だ。大振りで脂も乗った種類を1週間限定で売り出す。今年秋をめどに本格販売も予定している。水産資源の枯渇が深刻な問題になっているが、スマのような「代替魚」が消費者にとって身近な存在になっていきそうだ。 3月9日朝、東京・日本橋の日本橋三越本店の鮮魚売り場に、スマの刺身がお目見えした。切り身のほか炙り、中落ち、握りなど様々な種類の商品が並び、見た目はマグロやカツオのよう。午前10時の販売開始と同時に買い物客が訪れ、商品を次々と購入していった。 クロマグロの代替で期待 スマはタンパク質や脂質の含有量がクロマグロとほぼ同じという、隠れた名魚だ。味もクロマグロに近いとされる。 出荷時の体重は3~4kg程度と、50kgほどある養殖クロマグロの10分の1以下で、ブリよりも小ぶりだ。大きな養殖場や配送設備を用意