前回に続いて、映画に描かれたコンビニエンスストア(以下、CVS)について述べていく。 「20世紀少年」のフランチャイズ店舗と「御用聞き」 浦沢直樹の長編漫画「20世紀少年」を映画化した3部作の第1章「終わりの始まり」(2008)では、主人公の遠藤ケンヂ(唐沢寿明)がCVSチェーン「キングマート」のフランチャイジーとして登場する。 ケンヂの家は元は酒屋であったが、1997年、ロック歌手になる夢に破れた彼が後を継いだのを契機にCSV化した。年老いた母チヨ(石井トミコ)と失踪した姉キリコ(黒木瞳)に預けられた生後間もない姪のカンナを抱えての決断であったが、やりたかったことではないせいか身が入らず、売上は低迷。CSV本部のスーパーバイザー(徳井優)からは、 お客様への声かけ「キングマートへようこそ」がさわやかでない。 ユニフォームの着こなしがだらしない。赤ん坊をおんぶするなどもってのほか。 アルバ