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ブックマーク / tanemaki.iwanami.co.jp (4)

  • 大澤聡 出版の第二思春期?[『図書』2024年5月号より]

    出版の第二思春期? 発売から九年、『批評メディア論』が「定」と冠され岩波現代文庫に入った。 この間、出版界もそれをとりまく環境も劇的に変化した。「劇的に変化した」もテンプレートと化した。もう劇的ともいえそうにない。あのころ、全国の書店の数が一万を割るのではと危惧されたものだけれど、そののち毎年数百店ずつコンスタントに減少していって、いまでは八千店を割る勢いだ。 わたしもしばらく住んだ南阿佐ヶ谷の「書原(しょげん)」が消えたのはもう七年前のこと。最近、阿佐ヶ谷の「書楽」閉店がこれにつづき、かつて文士が集住した阿佐ヶ谷の街からとうとう屋が一軒もなくなる……なんて冗談みたいな事態の到来を目前に、マスコミやSNSが騒いだ。こういう場合のお決まりで、ふだんはアマゾンで買って配達業者を酷使している人間も、パロディでしかない読書好きキャラの自分を信じてうたがわない人間も、ここぞとばかりに残念がって

    大澤聡 出版の第二思春期?[『図書』2024年5月号より]
    Guro
    Guro 2024/05/16
    “ビジネス教養系の音声コンテンツを都内で収録する機会がたまたま三件つづいた。”
  • 本当に有害な薬物とは?――松本俊彦「身近な薬物のはなし」

    【連載】松俊彦「身近な薬物のはなし」(1) 最大規模の害を引き起こす薬物 俳優やミュージシャン、あるいは、有名大学運動部の学生……社会で目立った活躍をする人々が違法薬物で逮捕されるたびに、テレビやネットニュースは連日その話題で持ちきりとなります。そして、必ず付せられる煽り文句は、「若者に薬物汚染拡大」「大麻が蔓延、検挙者増加」というものです。そうした報道に接するにつけ、いま日における喫緊の薬物問題は大麻や覚醒剤であるかのような印象を抱く方も多いことでしょう。 しかし、その印象は正しいのでしょうか? 自らも回復した依存症当事者である米国の依存症専門医カール・エリック・フィッシャーは、著書『依存症と人類:われわれはアルコール・薬物と共存できるのか』(みすず書房、2023)のなかでこう述べています。 「最大規模の薬害──依存症を含む──が、ほぼ必ず合法な製品により引き起こされるという事実は、

    本当に有害な薬物とは?――松本俊彦「身近な薬物のはなし」
    Guro
    Guro 2024/05/01
  • 人生を変える社会学──『岩波講座 社会学』刊行にあたって

    このたび、『岩波講座 社会学』が正式に刊行開始となりました。前回の「岩波講座」からほぼ30年経つ。私のほかに、北田暁大、筒井淳也、丸山里美、山根純佳の各氏が全体の監修を務め、テーマごとに編集される全13巻の各巻に、そのテーマに造詣が深い社会学者が編者になります。 前回の「岩波講座」が刊行されたときは、たしか私はまだ院生でした。貪るように読んだことを覚えています。あれから社会も、社会学も、大きく変化しました。 前回は上野千鶴子や吉見俊哉、大澤真幸などが全体の監修者で、巻数も26あったと記憶しています。各巻のタイトルも凝ったものが多かった。執筆者も社会学プロパーだけでなく、竹田青嗣などの周辺領域の方が入っていました。文体や内容も派手で、自由で、雑多で、それほど社会学とは関係のないものもたくさんありました。もちろんそれだけではなく、当時の最先端の社会学的な議論をしている論文もたくさんあって、たと

    人生を変える社会学──『岩波講座 社会学』刊行にあたって
    Guro
    Guro 2023/12/15
  • いろいろつながる話|三橋順子【『図書』2022年7月号より】|岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」

    今から四〇年以上前、あまりお金がない学生だった私は、無料でもらえる出版社の広報誌を読んで知識を得ていた。『図書』は神田神保町にあった岩波書籍の専門店「信山社」に行くともらえるので、ほとんど毎号欠かさず読んでいた。 そんなお世話になった広報誌に執筆できるなんて……、と喜んだものの、担当編集者氏から見として渡された『図書』の最新号を見ると、実に高尚な文章ばかりが並んでいる。私、そんなこと書けない……。 念のため「ほんとうに、私なんかが書いていいのですか?」と確かめると、「『図書』の編集長がぜひ三橋さんに、とのことです」と編集者氏。よし、これで言質は取った。『図書』にあるまじき卑俗なことを書こう。 二〇一四年、バンコクで開催された国際学会に参加した私たち(女性研究者二人、Trans-woman=男性から女性へのトランスジェンダー三人)は、学会のプログラムが終わった夜、イスラム教徒の商人たちの街

    いろいろつながる話|三橋順子【『図書』2022年7月号より】|岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」
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