細田和孝(小児科医) 梅雨も明け、真夏の暑さが続いています。小児科では手足口病、伝染性紅斑(りんご病)、咽頭結膜熱(プール熱)などの感染症が流行しています。 これらの病気もワクチンなどで予防できたらいいのになあと思う今日この頃です。 さて、ワクチン接種にも流行があるなあと最近感じています。そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが… 今、流行っているワクチンは不活化ポリオワクチン(IPV)です。我が国で承認され、定期接種として接種されている経口の生ポリオワクチン(OPV)はワクチンによりポリオ(小児まひ)を発生させてしまうリスクがあるのです。国内では20年以上自然感染のポリオの報告はありませんが、毎年ワクチンによるポリオは数例ずつ報告されています。ポリオが流行している地域ではOPVが効果的なのですが、流行が収束したらIPVに切り替えることが推奨されています。日本はその切り替えが行われていないの