食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。19回目のテーマはいまが旬の『サンマの塩焼き』です。魚焼きグリルでなくフライパンで、脂がのったすっきりした味わいのサンマの塩焼きをつくります。サンマのはらわたを利用した肝醤油のつくり方も併せてご紹介しています。 秋はサンマの季節。昔は日が暮れてくると家々の路地からはサンマを焼く煙が流れていた、と聞きますが、今では魚を焼く煙はすっかり嫌がられるように。そこで今回はサンマをフライパンで焼く方法をご紹介します。ほとんど煙を出さずに焼ける、現代的な方法です。 サンマを焼くポイントは加熱を最小限、短時間に抑えること。長く焼くとサンマのおいしさである脂肪分が流れ出て、身がパサパサになってしまうからです。このポイントを踏まえて、いくつか工夫をしていきます。 サンマの塩焼き材料(2人前) 生サンマ 2尾