翁長知事の死去に伴う沖縄県知事選挙は30日に投票が行われ、野党が支援し、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設阻止を訴えた前衆議院議員の玉城デニー氏が、与党などが推薦した候補らを破り、初めての当選を確実にしました。
翁長知事の死去に伴う沖縄県知事選挙は30日に投票が行われ、野党が支援し、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設阻止を訴えた前衆議院議員の玉城デニー氏が、与党などが推薦した候補らを破り、初めての当選を確実にしました。
<保守系ネット番組しか見ない若者と基地議論をタブー視させる空気──報じられない沖縄県民の断絶と心のひだ> 2018年、沖縄の夏は光と影に包まれた。光となって沖縄を照らしたのは、「平成の歌姫」安室奈美恵さんだ。那覇市内には安室さんのポスターや歌があふれ9月16日の引退前後には全国からファンが駆け付けた。沖縄が、日本が彼女の新しい人生の門出を祝福していた。 今年5月、翁長雄志知事(当時)は沖縄の光である安室さんに県民栄誉賞を贈った。そして、それからわずか3カ月足らずの8月8日、その翁長知事が膵癌で急逝。11月に予定されていた沖縄県知事選挙は9月30日に繰り上がり、県民は沖縄の真の問題を問われることになった。戦後ずっと、沖縄に影を落としてきた基地問題だ。 私が生まれ育った沖縄で新聞記者として働き始めてから、11年がたとうとしている。大学を卒業して沖縄タイムスに入社し、学芸部や社会部を経て14年か
基地推進派と基地反対派の一騎討ち。今回の沖縄県知事選は、そうした構図で語られがちだ。しかし、それほど単純な話として捉えていいのか。「本土」からは見えないものがあるのではないか。ノンフィクションライターの石戸諭氏が、選挙戦真っただ中の沖縄で要人たちに話を聞き、その複雑な感情の地層に触れた。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 沖縄県政を知り尽くした元沖縄県知事・稲嶺恵一。1998年、経済界を中心とした支持のなか擁立され、自民党のバックアップを受けて「基地反対派」から県知事の椅子を取り返した人物である。今年8月に急逝した翁長雄志前知事とは深い関係を結んでいた。葬儀でも弔辞を読みあげた稲嶺は、この知事選をどう見るのか。友人・翁長、そして真のオール沖縄への思い——。 翁長氏が受けていた「誤解」 《翁長君のことを本土の人たちは誤解しがちです。なんで彼が左、革新の政
アンパンとメロンパン 沖縄知事選挙を控えて、命題を提起しようと思う。 民意と選挙は似て非なる概念である。 民意と選挙は似て非なる概念である。 消費者がおにぎりを食べたいと思って買い物に出かけても、店頭にアンパンとメロンパンしかなければ、どちらかを買う以外に空腹を満たす方法はない。どちらかを選んだからといって、それが消費者の望み(民意)だとは言えない。 沖縄では、2010年の知事選挙でアンパンが選ばれた。知事はアンパンが沖縄の民意だとして県内経済をアンパンで埋め尽くした。 Photo by 岩本室佳 2014年の知事選挙では、一転してメロンパンが選ばれた。メロンパンを主張した知事はそれからほぼ4年間、メロンパン対策に県政の大半の資源を投下した。 Photo by 岩本室佳 沖縄選挙区の特徴であり問題点は、常に「経済発展」か「基地撤去」か、という二者択一に論点が矮小化されてしまうことだ。選挙の
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