「今期は8億5000万杯」。セブン―イレブン・ジャパン執行役員の和瀬田純子氏が掲げるのは、大ヒット商品になった入れたてコーヒー「セブンカフェ」の目標杯数だ。富士電機という機材開発のパートナーを得て2013年1月の本格導入以来、上方修正に次ぐ上方修正という予想を超える販売を記録。ここに来てドーナツの導入も始まっており、セブン店内での〝コーヒー経済圏〟は広がりをみせている。コーヒーとドーナツ―。コンビニ業界に新境地を開いた2つの商材の開発秘話を取材した。 セブンカフェはうれしい誤算続き。店舗へのコーヒー機材導入初年度は3億杯の販売目標を設定したが、たちまち4億5000万杯に引き上げた。2年目となる15年2月期も当初の6億杯から7億杯に。今期は前年実績からさらに1億5000万杯上乗せした8億5000万杯と、初年度比倍増を目指している。単純に1杯100円の計算としても年間売上高850億円の大ヒット