今日あった少し悲しい話。 まず話の前提として、僕はいわゆる「芸術家」みたいな生き方に憧れている。 というのも、僕は「安定した生活」ばかりを目指して、安定した会社の正社員になるべく生きてきたからだ。 だから、「芸術」のような世界には、自分の知らないような楽しいこと、輝かしいことがあるのではないかと思っていた。 それを踏まえて、今日のバイト先での話。 僕のバイトは飲食店のキッチンで、いつも社員の人(30歳くらいの男性)と二人で料理や下ごしらえをしている。 その人は、とても悪い人ではないのだけど、辛辣な言い方をすれば「普通の人」で、僕にとって特に興味を惹かれる点は無かった。 しかし今日、その社員さんは雑談の中でぽつりと言った。 「俺、学生時代にちょっと演劇をやっていたんだけど」 僕は驚き、そして彼に興味を持った。 演劇は、僕の中の「よく知らないけれど夢見ているもの」の筆頭だったからだ。 聞いてみ