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ブックマーク / agora-web.jp (81)

  • 可変預金保険料率についての私見

    前記事のついでに、いわゆる可変預金保険料率の導入に関しての私見を述べておこう。 もし預金保険制度が存在しなければ、預金者が合理的であれば、預金をする際には安全利子率(前記事のr)にリスクプレミアム(リスクがあることに対する割増分)を加えたものを要求するはずである。したがって、銀行の資金調達コストは、リスクプレミアムをρとすると、r+ρとなる。 これに対して預金保険制度が存在すれば、銀行は預金者に対して安全利子率さえ払えば預金を集められる。ただし、別途、預金保険機構に対して預金保険料を支払わなければならない。したがって、トータルでの銀行の資金調達コストは、預金保険料率をzとすると、r+zとなる。 それゆえ、r+ρ>r+z、即ち、ρ>zであれば、預金保険制度が存在するおかげで銀行は得をしている(補助金をもらっている)ことになり、ρ<zであれば、銀行は損をしている(課税されている)ことになる。そ

    可変預金保険料率についての私見
    equilibrista
    equilibrista 2015/03/28
    今でもスワップはそれなりに取引されてるわけでね RT @agora_japan: アゴラ : 可変預金保険料率についての私見
  • 貨幣発行益についての整理

    朝日新聞デジタルのインタビューにおける原田泰氏の次ような発言が議論を呼んでいる。 日銀は国債をコストをかけずにただで買っている。10兆円分の国債を購入して、仮に2割損してももうけは8兆円ある。日銀の利益は国庫に渡ってきた。国債の価格が下がっても、財務省が埋めればそれでいいだけだ しかし、この発言の意味の理解をめぐっては混乱がみられるように感じる。そこで、私の理解を述べてみたい。 日銀が10兆円分の国債を購入して、その代金を売却した銀行の準備預金口座に振り込んだ後、それがすべて日銀券(現金)のかたちで引き出されたとしよう。日銀券は日銀の負債として計上されているが、それに対して金利を支払う必要はない。他方、購入した国債からは金利収入が得られる。簡単化のために、その金利水準が年率0.5%で一定だとしよう。すると、1年間に500億円の利ざや収入が得られることになる。これが、フローでみた貨幣発行益(

    equilibrista
    equilibrista 2015/03/03
    まったく整理されていない RT @agora_japan: アゴラ : 貨幣発行益についての整理
  • デフレは消費抑制、インフレは消費促進?

    以下のような主張は、しばしば耳にするし、一聞するだけだともっともらしく聞こえる。先日のピケティ・シンポジウムの際にも、パネリストして参加されていた西村康稔・内閣府副大臣が同じ趣旨の発言をされていた。 デフレだと実質的にお金の値打ちが上がっていくので、消費を遅らせてお金のままでもっていようとする。これに対して、インフレだとお金の値打ちが下がっていくので、お金のままでもっていると損になるから急いで消費しようとする。 しかし、こうした主張は論理的に妥当すると限らないし、この間の日経済の実際も、こうした主張に反するものであるように思われる。 インフレの場合であっても、予想されるインフレ率よりも銀行預金の金利の方が高ければ、銀行に預けておけば別に損にならない。したがって、慌てて支出する必要はないといえる。問題は、名目金利と予想されるインフレ率の差である実質金利がどうかである。上記の主張を好意的に解

    デフレは消費抑制、インフレは消費促進?
    equilibrista
    equilibrista 2015/02/03
    何チャラ効果を謳うほど、そもそも実質金利は動いていない RT @agora_japan: アゴラ : デフレは消費抑制、インフレは消費促進?
  • 出口なき量的緩和:Permanent QE

    準備預金と日銀券の合計をベースマネーと呼んでいるが、ベースマネーは無償還(irredeemable)である。すなわち、それ以上は換金できない。準備預金は日銀券のかたちでしか引き出すことができず、現在の日銀券は不換紙幣である。したがって、個々の主体は、何らかの財・サービスや資産を購入することで手持ちのベースマネーの量を減らすことができるとしても、その分だけ売り手の保有するベースマネーの量が増えることになって、社会全体としてみた場合にはベースマネーの量が減ることはない。 唯一、全体としてのベースマネーの量が減るのは、中央銀行(日銀)がバランスシートを圧縮する操作を行った場合だけである。逆にいうと、例えば日銀の保有する国債をすべて非市場性の永久国債に置換し、政府が永久国債を買い入れ消却することもなければ、それを見合いに発行されたベースマネーは恒久的(permanent)に存在し続けることになる。

    出口なき量的緩和:Permanent QE
    equilibrista
    equilibrista 2015/01/12
    なんだこれ、銀行が国債を買えばベースマネーは減るし、我々がカード払いを増やすほど紙幣なんて要らない
  • GPIFの運用見直しと日銀の追加緩和

    私がいつも使っている、できる限り単純化して日の金融構造を表したバランスシート図を用いて、いずれも10月31日に発表されたGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用見直しと日銀行の追加金融緩和が実施されるとどのような効果が生じることになるかを確認しておこう。この目的のために、いつもは国債は日銀と民間銀行によって保有されているとしているのを、国債は日銀、民間銀行とGPIFの三者で保有されている(それぞれの保有分を国債Ⅰ、国債Ⅱ、国債Ⅲとする)と変更し、他の保有(例えば、個人による直接保有)は無視する。 なお、このバランスシート図について解説が必要な場合には、拙著『連続講義・デフレと経済政策』(Kindle版も発売中)の第3講「ゼロ金利制約と金融政策」を参照されたい。 まず、第1図をご覧いただきたい。GPIFの運用見直しに伴って、GPIFと民間銀行の間で取引が生じることになる。すなわち

    GPIFの運用見直しと日銀の追加緩和
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/04
    なんだこれ、GPIFに株を売った連中が預金を保持したからって、「緩和効果」なんてあるわけないでしょ RT @agora_japan: アゴラ : GPIFの運用見直しと日銀の追加緩和
  • 実質賃金と交易条件の悪化に関するメモ(やや技術的)

    1990年代の末頃から、緩やかな消費者物価の下落の中で、(名目賃金の下落の方が大きかったので)実質賃金の下落傾向が生じていた。そのために、名目と実質の区別に自覚的でないままに、あたかも消費者物価の下落が止まって上昇に転じれば、実質賃金も上昇に転じるという思いが生じたと考えられる。「デフレ脱却」が最優先課題だとされたのも、そうした思いからだとみられる。 しかし、逆が真である保証はないし、同時に起こっていて相関が高いからといって、一方が他方の原因だとは限らない。実際、消費者物価上昇率がプラスとなった2013年も、実質賃金上昇率はマイナスとなっている。物価動向以上に質的に重要なのは、われわれの実質賃金が上がるか下がるかである。したがって、この間の実質賃金の下落の当の原因を知らねばならない。 この点に交易条件の悪化が関連しているということは、一橋大学の齊藤誠さんが強調されてきたことだが、実質賃

    実質賃金と交易条件の悪化に関するメモ(やや技術的)
    equilibrista
    equilibrista 2014/04/04
    欲されるものやサービスをつくろうという、当然の話に聞こえる RT @agora_japan: アゴラ : 実質賃金と交易条件の悪化に関するメモ(やや技術的)
  • 元も子もなくなるから資産を守れ

    酪農において、牛を飼うのは、肉用に牛を売ることを目的としてではなくて、牛乳を搾ることを目的にしている。だから、牛は売らない。牛を売ることは、元も子もなくすことだからだ。元も子もなくすというのは、元(元あるいは元手の「元」)がなくなると、当然に、子(利子の「子」)もなくなるという当たり前のことを意味している。 牛乳を生産する酪農家にとって、牛は元で牛乳は子である。牛を売れば牛乳生産はできなくなるのだから、牛は売れない。家賃収入で暮らす大家さんは、家を売らない。家が元で家賃が子だからだ。金利生活者は、預金や債券から生まれる利息で生活しているのだから、元である預金や債券は手放せない。 年金の積立制度というのは、実のところ、年金資産を元として、子としての年金給付原資を生む仕組みである。故に、年金資産は売られることを前提にしていない。 仮に予定利率が3%で、資産額が1000億円あるならば、1年

    元も子もなくなるから資産を守れ
    equilibrista
    equilibrista 2014/03/19
    そもそも元と子は分離できず、区別すらつかない RT @agora_japan: 森本 紀行: 元も子もなくなるから資産を守れ
  • 金融市場の終わり

    続きである。 今回のアルゼンチンの危機、新興国の通貨危機が世界的な危機にならない第三の理由は、新興国の対応が進歩したからである。 インドでは、私にとっては馴染みのある(いつもセミナーで顔を合わせていただけだが)、ラグラジャンが金利を引き上げて対抗し、タイも基的にはタフなスタンスを取り、今回もトルコ中央銀行は、投資家たちの予想を大きく上回る金利大幅引き上げで、通貨下落に対抗した。 これは大きな進歩で、これまでであれば、後手に回りがちであり、国内景気を心配する政治圧力により引き上げよりも、米国金融政策を非難することではけ口をつくっていたが、これは何の役にも立たない。何よりもまず自国通貨の価値を維持する。これが経済の基中の基であることを、パリバショック、リーマンショックで新興国は学んだのだ。ユーロを使っていなかったハンガリーがいまだに立ち直れずにいることからも明らかなように、通貨価値を守る

    金融市場の終わり
    equilibrista
    equilibrista 2014/02/05
    終わらねえよ RT @sobata2005: 金融市場の終わり
  • 株価は無意味

    FOMC声明文、バーナンキの記者会見、共に極々普通の内容だった。それに対し、ダウは200ドル以上の下げとなり、ドルは大幅上昇した。普通のニュースに対して、大きく反応した市場価格。これをどう解釈するべきか。出口戦略といった内容に立ち入らずに、これを考えてみよう。つまり、驚きのないニュースに対して、投資家が大きく反応した、というのはどういうことか。その事実だけについて考えてみよう。 普通は、驚きがなければ、株価も為替も反応しないはずだ。理論ではそう考える。とりわけ、現代ファイナンスにおける効率的市場仮説は、利用可能な情報はすべて証券価格に反映されていると考えるから、このバーナンキの記者会見の内容が、現在の経済状況からいって、極めて普通であった場合には、株価も為替も反応しないはず、となる。 一方、株価も為替も現実には反応したことを市場関係者は、出口戦略が近づいた、金融緩和が縮小する見通しが強まっ

    株価は無意味
    equilibrista
    equilibrista 2013/06/20
    お前が無意味
  • 実質為替レートと交易条件

    今日の小峰隆夫さんの記事に関連して、インターネットを検索していたら、経済産業研究所(RIETI)の森川正之さんのコラム「円高と日の国際競争力-『過度な円高』について-」を発見した。半年ほど前の記事だが、とても興味深い内容だった。 この森川コラムでは、2011年夏頃から12年秋頃までの円レートの水準は、実質実効為替レート(注)でみると円高ではなかったといわれるが、「為替レートが『円高』かどうかは、過去の水準との比較だけでなく『均衡為替レート』との関係で評価する必要がある」という真っ当な指摘がなされている。そして、「実質為替レートは交易条件(輸出価格/輸入価格)と密接な関係がある」ことから、「交易条件は、実質為替レートの国際競争力から見た均衡水準との乖離を判断する1つの目安」になるとして、実質実効為替レートと交易条件を比較している。その結果、リーマンショック以降は両者の乖離が著しくなっている

    実質為替レートと交易条件
    equilibrista
    equilibrista 2013/04/24
    「理論株価」は役に立たない RT @agora_japan: アゴラ : 実質為替レートと交易条件
  • 資源の物理的制約は本質的な問題ではない

    辻さんの議論は、いつも地球が終末に向かっているみたいですが、鉱物資源の物理的制約と経済的な所得制約を混同しているのではないでしょうか。資源が有限であることは自明ですが、その中でも人類はここ200年で1人あたり100倍以上の所得を実現し、今後も成長が予想されています。 経済学は資源配分を扱う学問だから、資源が稀少になると何が起こるかはよくわかっています。その価格が上がって生産が増え、結果的に必要な供給量が維持されるのです。歴史上、特定の鉱物資源が絶対的なボトルネックになったことはなく、糧生産が絶対的に不足しているわけでもない。ほとんどは所得分配という経済問題なのです。 1972年、ローマクラブが「地球上の天然資源は1992年に枯渇し、人口爆発によって21世紀の地球は破滅する」と予測して世界に大きな衝撃を与えましたが、今では覚えている人もほとんどいないでしょう。それ以来、この種の終末論が的中

    資源の物理的制約は本質的な問題ではない
    equilibrista
    equilibrista 2013/03/24
    『資源は有限だがイノベーションの可能性は無限』 RT @agora_japan: アゴラ : 資源の物理的制約は本質的な問題ではない
  • 国のBS論争 ― 国は1500兆円以上の債務超過か ―

    今月上旬、財務省は「国債残高が10年後の2022年度末に1000兆円を超える」という試算を公表した。しかし、国債はその性質上、容易に把握可能な債務であり、政府債務の一部に過ぎない。政府が抱える債務を的確に把握するには、「バランスシート」によって、政府がもつ資産や負債を根こそぎ洗い出し、網羅的に把握する枠組みが必要である。 そこで、政府は2000年から、財政状況等に関する情報開示と説明責任の充実等を図るため、「国のバランスシート」を作成・公表しているが、従来からその内容が不十分との指摘も多い。このため、最近では、以下のような動きが出てきている模様である。 国の会計、民間並みに 民主が法案提出へ(日経新聞・電子版2013年3月10日から抜粋) 民主党は国の会計制度を民間企業並みに改める法案を今国会に提出する方針だ。いまは手元にある現金の増減に着目する「単式簿記・現金主義」を採用しているが、国の

    国のBS論争 ― 国は1500兆円以上の債務超過か ―
  • 安全資産の不足

    「安全資産の不足(the shortage of safe assets)」というのが、先の金融危機以降、米国の経済学界で関心を集めているテーマの1つである(例えば、この記事を参照)。このテーマに共通する問題意識からすると、金融緩和(貨幣供給)の不足ではなく、安全資産の供給不足が事態のより質だと考えられる。 他方、貨幣だけを特権化させて取り上げる議論も少なくない。例えば、「財」・「資産」・「貨幣」の3区分で考えると、日の現状では財と資産に関しては超過供給(需要不足)なのでワルラス法則からいって、貨幣に関しては超過需要(供給不足)のはずだという議論がある(その例は、この記事。関連して、この拙記事も参照のこと)。しかし、財に関してはその通りだとしても、資産一般に関して当に超過供給(需要不足)なのだろうか。 現在でも長期国債の利回りはきわめて低水準に推移しており、この事実を基に、少なくとも

    安全資産の不足
    equilibrista
    equilibrista 2013/02/11
    例えば銀行預金と先物買い建ての組み合わせは、リスク資産なのか。あるいはリスク資産と同額の先物売り建ての組み合わせは、安全資産なのか。リスクと残高は、そもそも比較できない。 RT @agora_japan: アゴラ : 安全資産の
  • 貨幣数量説が復活するとき

    2%インフレ目標などを掲げるアベノミクスの期待が高まる中、その政策に疑問を投げかける吉川洋著『デフレーション―“日の慢性病”の全貌を解明する』(日経済新聞出版社)や小幡積著『リフレはヤバい』(ディスカヴァー携書)等が書店に並ぶようになってきた。 また、ネット上では、早大教授の野口悠紀雄氏の動画「インフレ目標2%は達成不可能」が話題である。 だが、一部の専門家が警戒しているものの、これらでは説明が十分でないリスクがあるように思う。それは、金利が正常化したときの金融政策の出口戦略(日銀券の回収方法)に関するリスクである。 それは「貨幣数量説」(quantity theory of money)と深く関係する。貨幣数量説とは「貨幣の数量は物価水準と比例する」とする説で、以下の恒等式で表現される。 M・V = P・Y   …(1) ここで、Mはマネーストック、Vは貨幣の流通速度、Pは物価水準、

    貨幣数量説が復活するとき
    equilibrista
    equilibrista 2013/02/05
    短い金利が「正常化」するとき、日銀が誘導目標が引き上げるのは同語反復、我々は紙幣の一部を勝手に預金に回す
  • 準備預金90兆円時代(かなり技術的)

    この記事は、前稿「超過準備に対する付利撤廃の効果(やや技術的)」の続編である。というか、こちらの方がむしろ書きたかったことで、先の記事はその前振りのためのものである。 1月22日の金融政策決定会合で決められた「無期限で毎月一定額の資産を買い入れる方式」の導入が2014年初からだというので、もの足りないといった批判を受けているが、現行方式のままで2013年中に日銀行はさらに50兆円ほどの資産買い入れを行うことになる予定である。50兆円というのは半端な額ではないが、日銀はどのようにしてその買い入れ資金を調達するつもりなのだろうか。 「日銀券を刷ればいいだけではないか」と思う人も少なくないだろうが、すでに現金需要には飽和の兆しがみられる。すなわち、いまでも緩やかに増加の傾向にはあるが、日銀券の流通残高(=現金需要額)は80兆円強くらいであり、それが10兆円のオーダーで増加することは見込めない。

    準備預金90兆円時代(かなり技術的)
    equilibrista
    equilibrista 2013/01/29
    http://t.co/pzNsw631 RT @agora_japan: アゴラ : 準備預金90兆円時代(かなり技術的)
  • どうして「リフレ」にチャンスを与えないのか --- ノア・スミス(Noah Smith) : アゴラ - ライブドアブログ 2012年12月29日

    この20年の間、日で経済金融の議論ができるほどの人々の意見は大きく分かれていた。いわゆる「リフレ派」は、デフレを終わらせるために日銀のビッグ・プッシュ(民間に投資を即して経済成長させるための圧力をかける政策)を支持しているが、「リフレ」に反対する陣営は、そのような圧力が無駄になったり、あるいはハイパーインフレによる壊滅的破滅につながったりすることを懸念している。日銀行は周知の通り保守的だが、「リフレ派」は(政権復帰した自民党の)安倍晋三氏という強力な援軍を得た、と感じているようだ。安倍氏が日銀の考えを覆すことに前向きで、かつその能力を持っているのを発見したことは(彼らにとって)画期的なことだった。 私はブログの中で、金融政策の有効性について懐疑的な考えを何度も書いてきた。私はマクロ経済学者というより金融エコノミストだが、大学院ではマクロを学んでおり、金融緩和支持者の理論モデルが持ってい

    どうして「リフレ」にチャンスを与えないのか --- ノア・スミス(Noah Smith) : アゴラ - ライブドアブログ 2012年12月29日
    equilibrista
    equilibrista 2012/12/29
    増税と違って立法を経ず、投機屋と山師に餌を配るインフレ税は、誰も幸せにしない RT @agora_japan: アゴラ : どうして「リフレ」にチャンスを与えないのか --- ノア・スミス(Noah Smith)
  • 金利がある世界に戻るとき(やや技術的)

    インフレ目標2%を掲げて、それが実現するまで「大胆な金融緩和」を続けるという方針の政権が誕生しようとしている。そこで、そうした方針が功を奏して、消費者物価上昇率が2%程度の状況が実現したら、どうなるかを少し考えてみたい。といっても、すべてがどうなるかを考えるのは大変な作業なので、ここでは国債の需給への影響だけを考えてみることにする。 現在、日銀行のバランスシートをみると、資産・負債残高は約160兆円となっている。丸めていうと、負債の内訳は、準備預金40兆円、日銀券発行残高80兆円、売り現先勘定30兆円、その他10兆円というところである。他方、資産の内訳は、国債110兆円、リスク資産+外貨資産10兆円、日銀貸出30兆円、その他10兆円というところである。国債整理基金特別会計向けが大宗を占める売り現先勘定による資金調達分を相殺すると、日銀行は、ネット80兆円の国債を保有している計算になる。

    金利がある世界に戻るとき(やや技術的)
    equilibrista
    equilibrista 2012/12/20
    需給の一致する金利水準から乖離させるには介入資金が必要という筋立てには同意するが、紙幣ボイコット運動を展開する僕でも、40兆円もの紙幣が簡単に手放されるとは思えない RT @agora_japan: 金利がある世界に戻るとき(
  • 真っ当な議論をしよう

    この間に、いくつかの記事を連続して書いたのは、怒っているからである。 ゼロ金利制約下にあるか否かを問うこともなしに「マネタリーベースや(日銀の)バランスシート規模が拡大すると、比較的早くインフレ予想が高まる。」などと主張することは、クルーグマンの1998年のペーパー(翻訳は、これ)以来の「ゼロ金利制約下での金融政策」をめぐる(学界を含めた)真っ当な議論の積み重ねを全く無視したものである。従来の議論の積み重ねなど知ったことではないという感じで、これまでの議論の中で謬見とされてきたことが堂々と主張されるというのには、あきれるというのを通り越して、怒りを感じざるを得ない。 ゼロ金利制約下にあっても、当に「今日のマネタリーベースを増やせば、予想インフレ率が高まる」ということなら、かつてのクルーグマンの問題提起とそれ以後の議論には何の意味もないということになってしまう。多くの人々がとんだ徒労をして

    真っ当な議論をしよう
    equilibrista
    equilibrista 2012/07/16
    怒っているのか RT @agora_japan: アゴラ : 真っ当な議論をしよう
  • 相関と因果関係

    のマネタリーベースの残高は、2006年3月に日銀行が量的緩和政策を終了した後、一旦は減少するが、2007年以降をみると再び増加の基調にある。図に示したように、リーマンショックに際して、直接に金融危機に陥った米欧ほどではないが、一段と増加し、東日大震災時には急増している。その後は変動しつつも、120兆円前後の規模を維持している。 他方、普通国債と物価連動国債の利回り格差から計算されるブレーク・イーブン・インフレ率は、リーマンショック後、大きく下落した後、回復基調にある。したがって、リーマンショック以降の時期については、マネタリーベース残高とブレーク・イーブン・インフレ率の間には、正の相関が見られることになる。ともに増加傾向にあったから、当然である。 しかし、こうした正の相関がみられたから、「マネタリーベースを増やせば予想インフレ率(日の現状で、ブレーク・イーブン・インフレ率が予想イ

    相関と因果関係
    equilibrista
    equilibrista 2012/07/12
    相関は 因果でないと 叫びつつ モデルのフィットに つい精を出す生活が一番 歌丸です
  • 金融政策の限界

    国際決済銀行(BIS)の2011-12年版の年次報告書が去る6月24日に公表されている。国際決済銀行は、今般の金融危機に先立って2003-05年頃に、その年次報告書で金融的不均衡の累積が生じている旨の警告を発していたという(敬意を払うべき)実績を持っている。それゆえ、「その年次報告書は常に読むに値する」とジョン・テイラーはそのブログ記事の中で述べている。しかも、「そのことは今回の年次報告書についてとりわけ当てはまる」とも言っている。というのは、「金融政策の限界(The limits of monetary policy)」と題した一章をもうけて、現下のきわめて緩和的な金融政策のもたらしかねない弊害について考察しているからである。 報告書によれば、「金融緩和政策は、それ自体では、根にある健全性の問題やより基礎的な構造的諸問題を解決できるものではない。それは、時間を買うことはできる。しかし実

    金融政策の限界
    equilibrista
    equilibrista 2012/07/04
    逆だよ。「財政ファイナンスになっているか否か」は、「統合政府のバランスシート」を見てもわからないから「独立」させた。紙幣がリスクを負担する理由はないと思えば、中銀が余計な買い物をするか否かが分水嶺だ。