将棋界の話題を取り上げる「王手報知リターンズ」の第6回は、3日に群馬県高崎市で行われた第8回YAMADA女流チャレンジ杯決勝で野原未蘭女流初段(20)を破り、プロ入り4か月で初優勝&女流初段昇段を果たした磯谷祐維が登場。大多数の女流棋士が所属する日本将棋連盟ではなく、日本女子プロ将棋協会(LPSA)に所属し闘志をむき出しにする。15日に誕生日を迎えた21歳の素顔とは―。 鮮やかな金髪の少女は髪をかき上げ、あぐらで盤をにらんだ。扇子をパタパタとあおぎ、バチンと駒を打ち付ける。「私はファイターです」と話す磯谷の全身からは、殺気がにじんだ。それでいて、盤を離れると自信なさげに、伏し目がちで言う。「いつも孤独を感じて生きていて、『ああ、しんどいな』って思うことが多々あります」。ひとたび将棋盤の前に座れば、何においても強くあろうと戦う21歳だ。 若手女流棋士の登竜門・YAMADA女流チャレンジ杯で、