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ブックマーク / agora-web.jp (11)

  • 年明け早々金融危機に襲われた中国経済

    こんにちは。 新年早々、中国経済を金融危機が襲いました。今年の世界経済が波乱に満ちた展開となることを予感させる幕開けです。今日は中国投資信託業界で大手の一角を占めていた中植企業集団(投信子会社は中融)の破産申請について書こうと思います。 去年11月から予想されていた事態だったが いずれはこうなることは、去年の11月に投資家を招いたミーティングで中植集団の財務担当重役が「当社は明らかな債務超過状態で投資家に約定どおりの元利支払いをする能力はない」と宣言したときからわかっていたことでした。 それにしても負債総額ではなく、債務超過額だけで日円にすると5兆円に達するという大企業が「債務超過宣言」を出してから2ヵ月も経たないうちにあっさり破産申請に追いこまれたのは、やはりショッキングな事実です。 というのも中国の中央銀行である人民銀行は、去年の8月頃から急激に資産規模を拡大して、年末には巨額の流動

    年明け早々金融危機に襲われた中国経済
  • 新セブンイレブンがまいばすけっとになれない理由

    ある医療機関の待合室にて。先日閉店した店の跡地に何が建つのか、話題になっていた。 「『まいばすけっと』らしいわよ」 「おぉ!」「便利」「助かる」。主婦たちからは喜びの声が。ここは、徒歩15分圏内に、スーパーが3つ、コンビニが5つ以上ある便利な場所。にもかかわらず、彼女たちが、まいばすけっとを歓迎するのは、「より近くて」「安い」からだ。 「まいばすけっと」は、大手スーパーのイオン(AEON イオン株式会社)が運営するミニスーパーである。顧客層は、店舗から半径500メートル、徒歩3~5分程度で来店できる近隣の住人たちだ。コンビニとの違いは「品」に注力していること。特に、生鮮品は安くて評判が良い。スーパーで148円のリンゴが128円。138円のバナナが119円など、果物は近隣で最も安価なことが多い。 筆者が、先日購入したのは、「ミニトマト(大)、ぶなしめじ、輸入ぶどう、チョコブロック2つ」。

    新セブンイレブンがまいばすけっとになれない理由
  • 中国製メガソーラーは製造時のCO2回収に10年かかる

    GEPRSolar panels producing clean energy on a roof of a residential house during sunset 以前、カリフォルニアで設置される太陽光パネルは、石炭火力が発電の主力の中国で製造しているので、10年使わないとCO2削減にならない、という記事を書いた。 今回は、中国で製造した太陽光パネルが日に設置されるとどうなるか、計算した結果を紹介しよう。(詳しい計算は、別途研究ノートにまとめたので参照されたい。) まず住宅用の場合、製造時に2190トンのCO2が発生する。これを使用することで、年間531トンのCO2が削減できる。すると4.1年で製造時のCO2が回収できることになる。なおここで削減できる電力のCO2排出係数は2020年の値である0.441kg-CO2/kWhを用いた。 次にメガソーラーの場合、製造時に3070トン

    中国製メガソーラーは製造時のCO2回収に10年かかる
  • 中国の石炭で造った太陽光パネルでCO2は減るのか

    GEPRclean energy with pollution, roof solar panels reflected thermal power station exhaust steam 米国ブレークスルー研究所の報告書「太陽帝国の罪(Sins of a solar empire)」に衝撃的な数字が出ている。カリフォルニアで設置される太陽光パネルは、石炭火力が発電の主力の中国で製造しているので、10年使わないとCO2削減にならない、というのだ。 この報告書、分かり易い図が沢山あるので、それを用いてハイライトを紹介しよう。 まず基。太陽光パネル製造には5つの段階がある: 5つの段階全ての生産量において、2021年には中国のシェアが圧倒的だ。とくにインゴットとウェハは殆どが中国だ: 中国は石炭を多用していて電気料金が低い。とくに新疆ウイグル自治区(Xinjiang)は電力量が大きく、大

    中国の石炭で造った太陽光パネルでCO2は減るのか
  • 嫌われ者になったドイツの風力発電は危機的状況に

    ドイツの風力発電産業は苦境に立たされている(ドイツ語原文記事、英訳)。新しい風力発電は建設されず、古い風力発電は廃止されてゆく。風力発電業界は、新たな補助金や建設規制の緩和を求めている。 バイエルン州には新しい風車と最寄りの住宅地との距離が風車の高さの10倍でなければならないという「10Hルール」がある。最近の風車は高さ200メートルなので、2キロの距離が必要となる。これで多くのプロジェクトが実施不可能になる。 他の州でも、無数の自然保護団体や市民グループが、景観が損なわれていること、低周波音などの騒音があること、それによって健康が脅かされていること、希少な鳥類が危険にさらされていること等を理由として、規制や訴訟などあらゆる手段を講じて風車の新設に反対している(朝日新聞記事)。 風力発電の停滞は統計にはっきり表れている。2016年にドイツで新たに設置された風力発電容量は4625メガワット(

    嫌われ者になったドイツの風力発電は危機的状況に
  • サムスンはなぜ中国からフッ化水素を調達したのか?(特別寄稿)

    稿の趣旨 前々回に続き前回の寄稿も好評を得たようなので、今回も引き続き一連の半導体材料の輸出管理見直しに関する分析記事を書かせていただこうと思う。 今回は随所で報じられている「サムスンが中国産のフッ化水素のテストを始めた」というニュースの背景について考察したい。 件については、特に今回の輸出管理見直しに関して疑問を持つ立場の方から、「ほら見たことか、韓国企業が代替材料を探し始めたじゃないか。だから言わんこっちゃない」というような趣旨の反応が多いように思えるが、仮に中国産の純度の落ちるフッ化水素をラインに使おうものなら工場の歩留まり(製造量に対する定格合格品の比率)は大幅に落ちざるを得なく、企業経営としてはかなりのマイナスになる。少し待てば日から個別輸出許可が降りてフッ化水素が入ってくる見込みが十分あるのだから、来現段階でそれほど無理をする必要はない。 それにも関わらずサムスンが

    サムスンはなぜ中国からフッ化水素を調達したのか?(特別寄稿)
  • 韓国への輸出規制の背景に見え隠れする中国の国家戦略(特別寄稿)

    1. 稿の趣旨 前回の寄稿では半導体材料輸出規制の内容について概観したが、これが幸いにして好評を博したようなので、今回は「徴用工問題への対応」に決して止まらない今回の措置の背景事情を説明させていただこうと思う。具体的には、今回の輸出管理の運用の見直しの狙いの整理、韓国の不適切貿易管理の実態、その背後にある中国製造2025をめぐる国際緊張、についてまとめることとする。 2. 制度見直しの狙いについての整理 前回の記事でも述べたように今回の輸出貿易管理体制見直しは、 A 韓国をホワイト国としたままで特定3品目(フッ化水素、EUV用レジスト、フッ化ポリイミド)については即座に包括輸出許可から個別輸出許可に切り替える B 韓国をホワイト国リストから外す という二重構成になっている。(なおレジストについては、適用が最先端のEUVプロセス向けのものに限られることからEUVレジストと表記している。)こ

    韓国への輸出規制の背景に見え隠れする中国の国家戦略(特別寄稿)
  • 国会での質問パネルにみる旧態依然

    国会で使われた質問パネルは国会図書館に保存されているそうだ。国会の記録を後世に残すという意味では正しい処置だが、場所もうし、該当するパネルを後から探し出すのもむずかしい。 質問パネルの保存について報じたのは日経サイト。記事の中で長昭衆議院議員が「わかりやすい、ということが重要だと思っています。情報を入れすぎないことです」と話している。質問前日に発注するとパネル1枚につき1万円かかるそうだ。 この話には溜息しか出ない。民間では、いや官庁でも当たり前のプレゼンテーションツールが使われていないという旧態依然に、長議員は気づいていないのだ。 国会での質疑はネット中継され、質問パネルは映像中に表示される。しかし、視覚障害者のように映像から情報が取得できなければ、どんな質問パネルが表示されているか理解できない。 一方、プレゼンテーションツールを用いればテキストを抽出して読み上げできるし、必要に応

    国会での質問パネルにみる旧態依然
    kaorun
    kaorun 2019/02/18
    パネルは国会図書館で保存されてるのかー。
  • 放射能被害の発生を声高に訴えてきたオオカミ少年は、悲劇を望むようになる

    先週、WHOが「福島で健康被害が出る恐れは極めて小さい」という報告書を出したり、環境省からは「子供の甲状腺調査結果でも福島県で他県と比べて異常な結果は出ていない」というニュースが出てきました。それは喜ばしいニュースのはずですが、不思議なことに「脱原発」に熱心な人々からはあまり「よかった」という声が聞こえてきません。それどころか「どうせ国は真実を隠しているのだろう」といった陰謀論に走る人々もいるほどです。 それはなぜなのか、どうして彼らは素直に喜ばないのか、を理解するために、少々長い記事を書きました。一見、原発とは関係なさそうな話から始めますが、それが「急進的脱原発」派の行動をよく説明できるものなので、じっくり腰を据えてご覧ください。 簡単に言うと、「原発は危険だ危険だと言い続けて来た人にとっては、原発事故で健康被害が起きてもらわないと自分が嘘をついたことになるので都合が悪いため、明るいニュ

    放射能被害の発生を声高に訴えてきたオオカミ少年は、悲劇を望むようになる
  • ペンを捨て、タブレットを持って外へ出よう。NUI革命は始まっている。

    指先で操作する新しいコンピューター。それがタブレット端末です。このタブレットが世界のコンピューティングを変えようとしています。 現在タブレット端末の市場はiPadが圧倒的なシェアを持っています。SamsungがGalaxy Noteシリーズでチャレンジしたスマートフォン市場と同様に、世界市場を二分してやろうという意欲を見せている状況です。 今朝の日経新聞(2012年9月27日)第三面に、iPadに代表されるタブレット端末の市場が拡大し、企業ユースも加速しているという記事がでています。遅ればせながらMicrosoftも死力を尽くしてAppleとSamsung(with Google)の二強に割ってはいろうとしていること、日市場にも来月参入するなどの詳細が載っています。先日Google自身もNexus 7という、若干小型の自社ブランドタブレットを投入し、この業界は当に活気づいています。ノー

    ペンを捨て、タブレットを持って外へ出よう。NUI革命は始まっている。
    kaorun
    kaorun 2012/09/27
    んー、Windows 8タブレット+EvernoteとかOneNote使ってると、スタイラスがないデバイスは買いたくないなー、と思うぐらいペンはやっぱ便利ですよ。指じゃ書けないモノがあるし、書きながら思考するプロセスって重要。
  • 水資源の危機ー渇く地球 : アゴラ - ライブドアブログ

    社会・一般 水資源の危機ー渇く地球 / 記事一覧 最近の首都圏の渇水を気にされている方も多いだろう。 しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れる、と言う様に、人間の常として、長期的な変化には気付きにくい。 私は、長年の自然観察を通じて、山が乾燥してきている、という感触を持っていたが、実際、湿度の長期変化をグラフでみると、成程、確かに、湿度が減少傾向にあるらしい。 (「気候の長期推移グラフ」より転載) 日の国土は、長期的に乾燥する傾向にあるのかもしれない((注)参照)。 気候変動の問題というと、とかく気温の上昇が話題になるが、ここでは、水という切り口で考えてみたい。 科学技術の進歩はどれだけのものか 人類の進歩は目覚ましい。情報通信の進歩で、瞬時に世界中の人たちと、情報交換ができ、半導体の集積度の向上で、電子機器はどんどん小型化し、バイオテクノロジーの進歩で、遺伝子操作した作物が作られた

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