【モスクワ=寺口亮一】タス通信によると、ロシアの国営天然ガス企業体ガスプロムのアレクセイ・ミレル社長は29日の記者会見で、露極東から日本にガスを輸送するためのパイプライン敷設構想について、「技術的にも経済的にも合理的でない」と述べ、断念したことを明らかにした。 ミレル社長は、日本へのガス供給手段として、液化天然ガス(LNG)を唯一の選択肢として検討していることも表明した。日露間のガスパイプライン構想を巡っては、5月に訪露した民主党の前原政調会長がガスプロム幹部から打診され、サハリンと北海道の間に敷設する可能性を日本政府として検討する用意があると応じていた。