新幹線の座席に潜む数学 子供の頃に初めて新幹線に乗ったとき、新幹線の座席にわずかな違和感を持った記憶があります。その違和感とは、「なぜ座席が左右対称の配置ではないのか?」ということ。 ほとんどの新幹線は2人席と3人席が通路をはさむ形で分かれています。このような座席配置になっているのは、新幹線の車体の大きさの制限によるものではあるものの、実は数学的に見ると結果的に便利な構造になっているのです。 どういうことかというと、この「2人席、通路、3人席」の配置によって、「乗客のグループがどのような人数であっても、隣接した座席には知人のみが座る状態をつくることが可能になる」からです。 一般的に快適な旅行をするためには、できれば隣には同行者が座っていることが望ましいはずです。たとえば2人で旅行するために座席を予約する際は、最低でも2人席に隣り合うように予約したいですよね。もちろん、あまり利用者がいない時