【読売新聞】 細胞内にある特殊なたんぱく質と亜鉛が結合すると老化を遅らせる作用を持つことを、線虫を使った実験で突き止めたと、京都産業大の永田和宏・名誉教授らのチームが発表した。老化に伴うアルツハイマー病などの予防研究につながる可能性
京都府南丹市の山林で藤の花が咲き、薄紫のかれんな姿が目を引いている。しかし、材木の価値を落とす厄介者の側面もあり、山仕事では見つけるとつるを切って増えないようにしてきた。関係者は「藤の花が目立つのは、山に手が入らなくなった結果。山の現状にも思いをはせてほしい」と話す。 【動画】フジの花はこんな花 4月下旬から、そこかしこで美しい花を咲かせている。同市美山町の男性(76)は「昔より増えている」と感じるという。 昔は集落総出で山林に繰り出し、下草刈りなどに精を出した。その際、藤のつるを見つけると必ず切った。放置しておくと、つるが木々に食い込み、木材としての価値を損ねるためだという。 住民による手入れの減少や林業従事者の高齢化などを背景に「最近はスギ林でも藤の花が咲く。昔はあまりなかった」と語る。 同町で昔の暮らしぶりなどについてガイドをしている男性は「見た目はきれいだが、山が悲鳴を上げている象
国の特別天然記念物コウノトリが京都府舞鶴市加佐地区の電柱に巣を二度つくり、住民の話題になっている。コウノトリが感電する危険があるため、巣は今月上旬に撤去されたが、再び、同じ場所に営巣した。住民は「安全に地元で子育てできる方法はないか」と心を寄せ、人工巣塔の設置など救援策を望む声が上がっている。 【写真】撤去後も再び巣を作り始めたコウノトリ コウノトリは絶滅危惧種に指定され、内陸部の水田や湿原などに生息する。同市の加佐地区の電柱では巣作りするコウノトリが確認されたが、感電死や停電の恐れがあるため、電柱を管理する関西電力送配電(大阪市)が8日に舞鶴市の許可を得て巣を撤去。巣作りを防ぐ障害物を電柱の上に設置したが、コウノトリは再び、営巣を始めた。電柱の近くに住む男性(65)は「コウノトリを見るのが楽しみ。よっぽどここが気に入ったよう。巣を残す方法はないのだろうか」と願う。 加佐地区でコウノトリの
兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷(さと)公園前に立つ人工巣塔から巣立ったメスのコウノトリ。海上自衛隊舞鶴地方総監部広報推進室によると、今年2月頃に飛来し、時折、立ち上がっては卵を転がすようなしぐさをしているという。
京都市動物園では2008年の死亡事故以来、施錠確認などのダブルチェックを徹底している(京都市左京区・京都市動物園) 今回の事故は決して人ごとではない―。栃木県那須町の「那須サファリパーク」で飼育員3人がトラにかまれるなどして負傷した事故を受け、14年前に飼育員がトラに襲われて死亡する事故が発生した京都市動物園(左京区)では、安全対策に万全を期す決意を新たにしている。 【動画】京都市動物園で飼育されているアムールトラ 那須サファリパークで今月5日、飼育員3人がトラにかまれるなどし、1人は右手首を失う重傷を負い、他の2人も負傷した。トラは、柵が付いた飼育スペースではなく、展示スペースに向かう通路にいて、飼育員を襲ったとみられる。那須サファリパークは、6日夜のツイッターで「原因などは現在調査中ではありますが、少なくともトラに責任がある事故ではないことは事実です」としている。 京都市動物園の坂本英
世界の霊長類研究を牽引(けんいん)してきた京都大霊長類研究所(愛知県犬山市、霊長研)について、京大が組織再編する方向で検討を進めていることが14日、関係者への取材で分かった。霊長研を巡っては、京大が昨年、元所長の松沢哲郎・元特別教授らが関わったとする研究資金不正を公表。今回の京大の方針について、霊長研の事実上の「解体」と見る関係者もいる。京大は月内にも最終決定するとみられる。 関係者によると、京大は霊長研について、学部や研究科と並ぶ組織として位置づけられる「付置研究所」から外すなど大幅に組織再編する方向で検討している。「霊長類研究所」の名称もなくなる可能性が高い。一方、霊長研が飼育してきた動物は犬山市の施設内でそのまま管理するとみられる、という。 この問題で京大は昨年6月、霊長研にあるチンパンジー用ケージの整備に絡んで約5億円に上る研究資金の不正支出があったとする調査結果を公表。松沢氏を懲
動物の餌をいただけませんか―。新型コロナウイルスの影響などで京都市の財政が悪化する中、市動物園(左京区)が「聖域」とされた餌代の節約に知恵を絞っている。昨秋ごろから高い餌を見直す一方、農家や店舗に規格外の野菜などを寄付してもらえるよう、積極的に呼び掛け始めた。 3月31日朝。寝室からグラウンドに出てきたゾウたちが、周辺に置かれたカシ類などの枝葉を勢いよく食べ始めた。街路樹の剪定(せんてい)作業で出た枝葉で、前日に造園業者が園に運び込んだ。 園によると、飼料費(餌代)は年間6千万円ほどかかり、近年は増加傾向にある。育ち盛りが多いゾウ5頭の餌代で、全体の約4分の1を占めるという。 だが昨年度、コロナ禍で市財政当局から運営費を絞るよう求められ、飼料費も検討対象となった。和田睛太郎副園長は「このままでは予算を大幅に超え、補塡(ほてん)する余裕もない。餌は動物の命に関わるので聖域扱いだったが、持続的
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京都市西京区のタケノコ畑で、金色の縦じま模様の竹が生えているのをタケノコ農家が見つけた。畑を管理する田原一樹さん(37)は「30年近く竹を見てきたがこんな経験は初めて」と興奮気味に話した。 収穫が落ち着いた5月上旬ごろ、成長して皮がめくれた竹の幹に、金色の縦じまの模様ができていたという。周囲には約600本の竹が生えているが、模様があるのは1本だけ。「新型コロナウイルスの影響で売り上げも減って落ち込んでいたが、金色に輝く竹が心を癒やしてくれた」と田原さん。 市洛西竹林公園で竹を研究している専門員渡邊政俊さん(87)によると、金色の模様が出る竹は「キンメイモウソウチク」に分類され、主に観賞用として親しまれている。渡邊さんは「タケノコ畑でこんな模様の竹が出てくるのは今まで聞いたことがない。突然変異の理由は分からないが、今後も出てくるかもしれない」と驚いていた。
西海望 理学研究科 博士課程学生(現・基礎生物学研究所・日本学術振興会特別研究員)、森哲 同准教授は、カエルとヘビが対峙したまま動きを止める現象が、双方の適応的な意思決定によって成り立つことを明らかにしました。 捕食者と被食者が対峙したとき、先手を取った側が有利であると一般的に考えられてきました。しかし、トノサマガエルとシマヘビにおいては、先手で動き始めると相手の対抗手段に対して脆弱になってしまうことが明らかになりました。そして、双方ともに後手に回ろうとした結果、我慢比べのような膠着状態が生じうることが示されました。また、この先手が不利となる状況の成立は両者間の距離に依存しており、トノサマガエルとシマヘビは、距離に応じて先手を取るかどうかを適切に選択していることが明らかになりました。 本研究成果は、捕食者と被食者の戦略に新たな視点を提起するものです。また、恐怖で動けないことの喩えとして用い
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