地球規模の気象学 大気の大循環から理解する新しい気象学 (ブルーバックス) 作者: 保坂 直紀 出版社: 講談社 発売日: 2023/11/16 昨年の夏は猛暑だったが、実は2023年は世界的にも気象観測史上で最も暑かったことがデータから裏付けられている。こうした現象を研究する学問は「気象学」と呼ばれており地球科学の一分野である。その対象は風や雲、雨や雪、台風や寒波など「大気の大循環」と呼ばれる地球規模の巨大な循環システムが司っている。 本書はその仕組みを高校生にもわかるように解説した啓発書で、著者は読売新聞の科学記者を経て東京大学で研究を続ける地球物理学の第一人者だ。気象や天気に興味がある人なら是非とも理解しておきたい物理の法則から説き明かし、気象予報士取得の勉強にも役に立つ。 サブタイトルにある「大気の大循環」とは、太陽から地球へもたらされるエネルギーが対流や波動という物理現象によって