21日午前2時10分ごろ、京都市東山区林下町、浄土宗総本山・知恩院の塔頭(たっちゅう)、良正院(りょうしょういん=細井宏俊〈こうしゅん〉住職)の敷地に乗用車が突っ込み、駐車中のミニバンに衝突、玉突きで国の重要文化財の「表門(おもてもん)」を破損した。京都府警によると、乗用車を運転していた男性(38)は頭を打つ軽傷で、酒気帯び状態だったという。 東山署によると、ミニバンは住職の所有で、表門の前に止めていた。乗用車がぶつかった弾みで後部から木造の門にめり込み、門扉は割れ、かんぬきが変形した。 良正院は江戸前期に岡山藩主・池田忠雄(ただかつ)が母の菩提(ぼだい)を弔うために建てた寺院で、知恩院に隣接している。表門は1624〜43年(寛永)ごろに建造された当時のままとされ、1986年に本堂とともに国の重要文化財に指定された。