コールガールの女の子が素敵なレディに変身し、幸せを掴む話として知られるラブコメの名作『プリティ・ウーマン』。だが、王子様と思われていたヒロインの相手は…実は酷い男だった!? 公開から30年経った永く愛され続ける作品を二人はどう読み解くのか? ——公開から今年で30周年の『プリティ・ウーマン』(1990年)を取り上げます。久しぶりにご覧になられていかがでした? ジェーン・スー(以下、スー):公開当時は「現代のシンデレラ物語」的なロマンティック・ムービーとして観ていた記憶はあったものの、なぜ自分がそう思っていたのかを思い返すと…いま観たら同じ気持ちにはならないだろうなって予感はありました。30年ぶりに女友だちと一緒に観て、みんなでシュンとしちゃった。王子様の物語だと思ってたけど、全然違うじゃんって。大人になると見えてくるものが変わる。 高橋芳朗(以下、高橋):そうね、僕も興味深くて思わず二回観