前回、前々回と、良き友人である平澤さんがオブジェクトモデリングの立場から反論してくれて楽しかった。平澤さんとは彼が「オブジェクト指向でなぜつくるのか」でブレイクする前からの仲で、「上流工程入門」で書いた「モデリングって芸ですよね」と語った同業者というのは彼のことだったりする。XPの実践やJudeで有名な平鍋さんや、「モデリングの本質」の児玉さんを紹介してくれたのも彼で、出不精でひとづきあいの悪い筆者にはありがたい友人だ。 ◆「DOA対OOA」でも「改革派VS守旧派」でもなく 平澤さんとのやりとりを読んで、システム開発の世界に「DOA対OOA」の対立があると理解してもらっても間違いではない。しかし、それだけでこの世界の情勢を理解したつもりになってもらっては困る(平澤さんも同じ気持ちだと思う)。なぜなら、「非DOA」はOOAとは一致しないし、「非OOA」もDOAとは一致しないからだ。実際の上流