飛行機で乗り合わせた米メディアのトランプ番記者が、空港から会場まで車に乗せてくれた。「お前、トランプをどう思う?」 私は「見ている分にはおもしろいが、すぐに脱落すると思う」と答えた。 すると番記者は「分かってないな。トランプの遊説場所を地図に落としたことあるか? ほとんど田舎だ。都会に来ても集会の場所はたいてい郊外だ。自分の訴えが誰に響くのかを理解しているんだ」。 番記者はアクセルを踏み込みながら、続けた。 「ハッキリ言おう。彼が共和党候補になる。支持者の熱気が違う。今日の集会を見れば、驚くぞ」 会場に着くと大勢の支持者が立ち上がって声援を送っていた。掲げるプラカードに、こう書かれていた。 「サイレント・マジョリティー(声なき多数派)はトランプを支持する」 集会後、支持者に話を聞くと、せきを切ったように不満を吐き出した。 「スペイン語が当たり前になっていることが不気味」と元教師のマックウィ